広州市文物考古研究所が13日に明らかにしたところによると、広州動物園・サイ館の付近でこのほど行われた発掘作業の結果、古代の磚室墓(墓室をレンガで築いた墳墓)が4基発見された。それぞれ後漢、南朝、隋、明代のもので、中でも後漢時代のものは近年広州で発掘された同時代の磚室墓の中では規模が大きく、保存状態も良好だという。新華網が報じた。
後漢時代の磚室墓は、墓室の全長9.74メートル、横前堂の長さ7.13メートル、回廊と後室の天井の高さ1.7メートル、墓室内部の面積は約30平方メートルで、大人でも自由に動き回れる広さだ。
墓内は盗掘被害に遭っているものの、多くの副葬品が残されていた。横前堂からは陶製の家、倉、かまど、井戸のほか、陶俑、動物俑(鶏・鴨・牛・ブタ・犬など)、お碗、つぼ、陶器のふたが多数見つかった。中でも5体の陶俑は姿勢がそれぞれ異なるだけでなく、表情も活き活きとしており、広州では珍しい発見だという。
広州市文化考古研究所の易西兵研究員は、「墓に残された副葬品と墓の規模からも、墓の主人の生前の地位の高さがうかがえる」と語る。