世界初、推力50トンの電動式振動台を開発 蘇州

2012年 9月24日

 蘇州東菱振動試験儀器有限公司(以下、東菱振動)はこのほど、世界初となる推力50トンの電動式振動試験システムの開発に成功した。4人の院士を含む有人宇宙飛行プロジェクトの専門家数十人は21日、北京で行われた中国有人宇宙飛行プロジェクト始動20周年記念式典を欠席してまで蘇州に駆けつけ、同システムの誕生を見守った。科技日報が報じた。

 同システムの「兄貴分」にあたる「35トン級電動式振動試験システム」を含む数々の振動試験装置は、これまで数年間にわたり、中国の宇宙船「神舟5号」?「神舟9号」、宇宙実験機「天宮」、月探査衛星「嫦娥」など、有人宇宙飛行プロジェクトの全重要設備の振動試験・動的衝撃試験に使われてきた。

 東菱振動の江運泰チーフエンジニアによると、振動がもたらす製品の故障は故障全体の3割を占める。振動試験は製品の振動性能および信頼性をテストするために欠かせない技術であり、早くから宇宙・航空、航海、自動車など様々な分野で幅広く応用されてきた。

 先進国はこれまで数十年間にわたり、大推力の振動試験設備の対中輸出禁止、技術封鎖等の措置を講じてきた。1980年代までは1トン以上の推力を持つ振動台の輸出が禁止、90年代以降は5トン以上の振動台の輸出が禁止になり、その後さらに9トン以上の振動台の輸出が禁止された。

 東菱振動は2006年、当時としては世界最大の35トン級振動台を開発し、このほどさらに50トン級の振動台の開発に成功した。しかし皮肉なことに、米国からの対中輸出が禁止されている製品のリストには依然として「9トン以上の振動台」が含まれている。

 東菱振動の王孝忠董事長(取締役会長)は「我々は6年前、16トン級振動台を米国に輸出した。当時我々が、購入者である米国の実験室の代表者と『End user statement(最終使用目的が米国輸出管理法に抵触しないことを確認するもの)』の調印を行ったとき、米国側の代表はサインをしながら、『買主の欄にサインをするのは初めてだ』とつぶやいた」と語る。

 振動台を含む大型試験設備の開発において、東菱振動は国の代表企業としての責任を負っている。これまでに「35トン級電動式振動試験システム」、「六自由度電動式振動試験システム」など国家重点新製品16件を開発し、うち10件あまりは国内の空白を埋めた。多くの技術が世界をリードする水準に達している。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます

さくらサイエンスプランウェブサイト

さくらサイエンスプランウェブサイト

 

中国関連ニュース 関連リンク

オリジナルコンテンツ

柯隆が読み解く

2014/2/18更新
「中国の歴史問題」

富坂聰が斬る!

2013/12/27更新
「中国賃金事情」

和中清の日中論壇

2014/2/3更新
「失望」に潜む米国のメッセージと日本の「積み木崩し」

田中修の中国経済分析

2014/2/7 新コーナー開設
「中央経済工作会議のポイント」

服部健治の追跡!中国動向

2014/2/27 新コーナー開設 「安倍総理の靖国神社参拝に想う(上)」

川島真の歴史と現在

気鋭の研究者が日中関係を歴史から説き起こす。幅広い視点から新しい時代の関係を探る。

科学技術トピック

New

2014/3/5更新
「赤外線カメラと簡牘資料の日中共同研究」
工藤 元男

取材リポート

New

日中関連、科学技術関連のシンポジウム・講演等を取材し、新鮮なリポートをお伝えします。

中国の法律事情

New

2014/3/7更新
「百度(バイドウ)の著作権侵害をめぐる攻防の結末」朱根全

日中交流の過去・現在・未来

日中交流のこれまでの歩みとこれから

日中の教育最前線

日中の教育現場の今をレポート

中国国家重点大学一覧

 

中国関連書籍紹介

New

2014/3/12 書評追加掲載

文化の交差点

New

2014/3/18更新
「日本における中国古代絵画」朱新林

中国実感

日本人が実感した中国をレポート

印象日本

中国が日本に滞在して感じたことをレポート

CRCC研究会

過去の講演資料、講演レポート

CRCC中国研究サロン

過去の講演資料、講演レポート

最新イベント情報

アクセス数:31043468