2012年10月01日-10月05日
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中国最長の洞窟、中仏が共同調査

2012年10月08日

 中国とフランスの専門家からなる調査隊はこのほど、貴州省綏陽県にある中国最長の洞窟、双河洞の共同調査を開始した。調査隊は前回の調査に引き続き双河洞の長さを測量し、洞窟内の岩層・生物の調査を行う。新華社が報じた。

 綏陽県委員会宣伝部の情報によると、今回調査が行われる竜塘子水洞は、双河洞の支洞の中でも最も新しく、成長を続けている洞窟だ。この洞窟の入口は周囲を絶壁に囲まれた天坑(自然に陥没してできた巨大な穴)の底部にある。調査隊は未知の洞穴生物の探査を行うほか、竜塘子水洞がこれまでに見つかった洞窟とつながっているかどうかを検証する。

 双河洞は118本の大小さまざまな支洞と4本の地下水脈からなり、上下4層に分かれ、33の入口がある。これまでに確認された長さは138キロ。専門家は、これほど複雑な構造が形成された理由として「山から雨水が絶えず浸透し、岩石が溶解して形成された」との見方を示す。

 洞窟内には石筍、石柱などの鍾乳石が混在しているほか、盲魚、オタマジャクシ、多足類、コウモリ、ヨコエビなどの洞穴生物が発見されている。専門家は「今回の調査は今後のカルスト地形研究に向けて重要な意義を持つ」と語る。

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