2012年10月08日-10月12日
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中国初、メガワット級高温超電導モーターを開発

2012年10月17日

 中国船舶重工集団公司第七一二研究所が開発した、中国初の1000キロワット高温超伝導モーターがこのほど、科技部(科学技術省)によるプロジェクト検収に合格した。このことは、中国がすでにメガワット級の高温超伝導モーターの設計・製造能力を有し、高温超伝導モーターのキーテクノロジーを掌握した数少ない国の1つとなったことを意味する。科技日報が報じた。

 高温超伝導材料は低温環境で電気抵抗が無いという特徴を持ち、電流容量は普通の銅線を大きく上回る。高温超伝導磁石を採用した大容量高温超伝導モーターは、トルク密度が高く、上限容量が大きいなどのメリットを持つほか、体積は従来のモーターの2分の1、重量は3分の1など、軽量、小体積、高効率、低騒音、保守がしやすい、操作が柔軟等の特徴を持ち、船舶の電気推進、新エネルギーなどの分野で幅広い応用が期待される。

 高温超電導モーターは船舶の電気推進や風力発電などの分野における重要な研究方向であり、高温超伝導応用分野の研究の焦点となっている。高温超伝導材料技術の発展に伴い、同技術は工業化応用を実現し、著しい経済的・社会的効果を生んでいる。

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