2012年12月03日-12月07日
トップ  > 科学技術ニュース>  2012年12月03日-12月07日 >  世界最速のSSD、北京の若き研究者が開発

世界最速のSSD、北京の若き研究者が開発

2012年12月05日

 転送速度が1.5GB毎秒に達し、1枚のDVDのデータを3秒間で転送できる(通常のHDDの15倍の速度)。また通常のHDDのアクセス数は16回毎秒だが、これが31万回毎秒に達する。これらのデータは、あるSSDの卓越した機能を示している。この転送速度が世界最速の、機能が世界最高のSSDを開発したのは、1980年代生まれの殷雪氷さんと、大学の同級生の路向峰さんだ。北京日報が伝えた。

 北京市海淀区上地に位置する、殷さんの勤務する憶恒創源科技公司で、記者は同SSDを目にした。その外観は伝統的なHDDとあまり変わらないが、同SSDの表面にはプリント基板があり、黒い箱型の記憶装置が64個取り付けられている。記憶装置は1個あたり16GBの容量で、計1024GBに達する。

 プリント基板の内壁には、4センチ四方のチップが搭載されている。殷さんは「この10数種類の計算法と構造を融合させたチップはSSDの大脳であり、同社のコア技術でもある。この1枚のディスクは価格が3万元(約39万円)に達するが、5台のサーバーを使用していた業務を、1台のサーバーで完了できるようになる」と語った。

 技術の蓄積により、順調に融資を獲得し、売れ行きも好調だ。同社は昨年末、中関村創業投資基金およびインフィニティ・グループから、2000万元(約2億6000万円)の投資を受けた。同製品は、人人網、奇虎360、優酷網(YOUKU)、楽視網、支付宝(アリペイ)、完美世界、中国科学院などが購入している。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます