2012年12月10日-12月14日
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バイオグラスで宇宙飛行士に新鮮な野菜を

2012年12月10日

 河北省邯鄲市にある奥玻集団が開発した「LED光変換機能付きエコグラス」は、植物の生長を促す機能をもつ一大発明だ。生長ペースと生存率を50%以上引き上げ、使用エネルギーを60%以上削減するだけでなく、病虫害を減少させることもできる。「工人日報」が伝えた。

 このエコグラスの技術は光の波長を変換する材料を使用しており、紫外線の中の植物の生長に不必要な波長成分(スペクトル)を遮断し、植物の生長に必要な660ナノメートル周辺の赤色光と青色光のみを吸収することができる。野菜、薬品材料、草花などの植物のビニールハウスや組織培養、都市における無土・立体栽培による農業、家庭内植物工場での補助光など各方面に幅広く応用でき、宇宙空間、艦艇、砂漠などの環境下で無土栽培技術を応用して温室を設置する際に利用すれば、陸地から長期間離れて暮らす軍人や宇宙飛行士に新鮮な野菜を提供することが可能になる。今年行われた中国科学技術協会の第14回年次総会で、この技術は全国十大ハイテクプロジェクトの一つとされた。研究開発の過程で54件の専利(特許、実用新案、意匠)を獲得しており、国内でこれまで手薄だったこの方面の技術的空白を埋めるものとなった。

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