デザインは生活を一新する。パソコンのディスプレイの裏側に一枚の書類を通過させると、書類の内容がディスプレイに表示される。まるでマジックのようだが、仕掛けは簡単だ。スキャナーをディスプレイの上部に設置し、書類を上から下にスキャンすれば、その内容がパソコンに表示され、編集・保存が可能となる。光明網が伝えた。
これは何の発明でもなく、画期的な技術でもないが、中国優秀工業デザイン金賞を受賞した。
このほど、2012年中国優秀工業デザイン賞が選出された。浙江聖泓工業設計創意有限公司の、スキャナーとパソコンを一体化させた製品が、1451作品の中から金賞に選ばれた。同製品は浙江省が唯一受賞した作品でもある。
これは決して小さな賞ではなく、中国工業デザイン分野で初めて政府の認可を得て設立された、国家政府級の賞だ。同賞は中国工業情報化部が主催し、金賞を10作品選出する。同賞は中国工業デザインの消費分野における最高水準を示す。
今回は全国から1451作品が集まった(カテゴリーは、電子情報商品、家電、家庭用品等の8種)。
神秘的な無人操縦飛行機、スマート巡回ロボット、文芸的な竹琴、暮らしの彩りあふれるベビーカー等の金賞作品とは異なり、スキャナーとパソコンを一体化した同製品は、デザイン性の高いパソコンに見える。しかし同製品は実際には美学や人体工程学等を融合し、伝統的なスキャン方法を覆し、事務に必要な空間を削減している。
浙江聖泓工業設計創意有限公司の孔祥文氏は、「同製品の実用性と産業化の可能性が、受賞の鍵となった。以前はパソコンを使ってのテレビ電話には、カメラを別に購入する必要があったが、現在ほとんどのパソコンにはカメラが内蔵されており、デザイン性・利便性が高い。スキャナーも今後、『退職』することになるだろう」と語った。