2012年12月24日-12月28日
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天津に「2つの太陽」が出現 光の屈折による現象

2012年12月24日

 12月21日午前9時-11時ごろにかけ、天津市の上空に大小2つの太陽が上下に並んで出現し、たちまち話題になった。中にはこの現象を「世界末日」などの迷信と結びつける人まで現れた。中国科技網が伝えた。

 天津市天文学会の趙之コウ(=王へんに行)理事によると、これは「幻日」と呼ばれる大気光学現象だという。太陽光の屈折により本物の太陽の他に「幻日」という偽の太陽が見える現象で、特定の気候環境又は気象条件においてのみ見られる。

 半透明の薄雲の中には六角板状の氷晶が並んでおり、太陽光が氷晶にあたると規則的な屈折が起き、屈折した光が虚像を形成し、まるで2つの太陽が現れたように見える。

 「幻日」を形成する条件が同時にそろうのは難しいため、この現象は極めて珍しいという。この現象を不吉の前触れと考えるのは不条理であり、根拠に欠ける。

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