2013年01月07日-01月11日
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中国航天科工、無人機産業に注力

2013年01月07日

 中国航天科工集団公司第三研究院(以下、三院)はこのほど、無人機の開発生産を行う海鷹航空通用装備有限責任公司を設立した。三院はこれまでに培った巡航ミサイル開発面での優位性を十分に発揮し、資源を統合し、無人機産業に力を注いでいく。人民網が伝えた。

 専門家によると、巡航ミサイルは遠隔操縦で飛行するミサイルであり、無人機の技術と共通する点がある。かつて中国巡航ミサイルの開発を担当した三院は、1990年代より無人機の研究を開始した。三院は過去50年あまりにわたって蓄積してきた全体制御、ナビゲーション、通信、観測制御などの技術的優位を活かし、巡航ミサイル技術を基盤として無人機の開発を進めてきた。三院は現在、全体設計から、構造、動力、ナビゲーション、連鎖回路、負荷にいたるまで、無人機の全産業チェーンをカバーする体系を有しており、多くの専門技術は国内をリードしている。

 新たに設立された海鷹航空通用装備有限責任公司は、傘下の各種無人機(「刀鋒」、「騰飛」、「鷹」など)を統合した無人機ブランド「海鷹」を打ち出した。製品は軽量無人機「雀鷹HW-100」、小型無人機「騰飛HW-200」、中型無人機「刀鋒HW-300」、中大型無人機「天鷹HW-600」のほか、共同開発した「翔雲HW-X100」、「HW-X200」の計6シリーズ。

 これらのシリーズのうち、「騰飛HW-200」は国土測量分野で市場シェア全国一を誇り、四川省大地震や舟曲土石流などの災害救助で重要な役割を果たした。

 「刀鋒HW-300」は送電線の巡視、暴雨災害時の救助などに利用され高評価を得ている。

 「天鷹HW-600(WJ-600)」は珠海航空ショーに出展されて高く評価され、「中国のプレデター」とも呼ばれている。

 同公司は三院が有する北京・天津・瀋陽の開発資源と力を統合し、優位性を活かして専門的で大規模な無人機産業の発展を目指す。

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