2013年01月07日-01月11日
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中国第4の衛星発射センター、まもなく完成へ

2013年01月10日

 西昌衛星発射センターが建設・管理を請け負う中国第4の衛星発射センター、海南の文昌衛星発射センター(海南航天発射場)の建設は、完成に向けた最後の重要段階に入った。中国軍網が伝えた。

 プロジェクト建設指揮部の範益民・党委員会書記は、「現在中国は酒泉、太原、西昌の3つの衛星発射センターを有する。文昌発射センターは、既存の発射センターの複製ではなく、様々なキーテクノロジーでブレークスルーを果たす」と語る。文昌発射センターでは次世代の大型ロケット「長征5号」が使用され、地球静止軌道衛星や大質量の極軌道衛星、深宇宙探査機、大型宇宙ステーション、貨物輸送宇宙船の打ち上げ任務を担当するという。

 既存の発射センターと比べ、文昌発射センターは▽緯度が低い▽打ち上げ能力が高い▽鉄道では輸送できない直径5メートルのロケットを海上から搬入できる▽ロケット飛行・残骸落下エリアの安全性が高く、地上の人員や建築物に影響をもたらさない▽完全に対外開放され、宇宙科学普及・愛国主義教育の拠点となる-----など独特のメリットを持っている。

 西昌衛星発射センターの孫保衛党委員会書記は「当センターはすでに、2つの衛星発射センターを同時に建設管理するための枠組みを形成した。西昌発射センターは2020年までに数十回の打ち上げ任務を実施する計画だ。文昌発射センターの完成後、中国は沿海部と内陸部、高緯度と低緯度を網羅する発射センターを有し、各種の打ち上げに対応できるようになる」と語る。

 2012年の珠海航空ショーで明らかになったところによると、「長征5号」の開発はすでに地上での大規模検証段階に入っており、2014年に文昌発射センターから初打ち上げを行う予定。

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