2013年04月01日-04月05日
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北斗システム、宇宙飛行応用に向けた試験を計画

2013年04月03日

 中国が独自開発した衛星測位システム「北斗」の関連商品が、宇宙飛行で応用される可能性が出てきた。中国新聞網が伝えた。

 2013年第4回中国衛星ナビゲーション学術年次総会が、5月15日から17日にかけて武漢市で開催される。組織委員会はこれに先立ち、4月2日に北京で専門家とメディアを招き、同年次総会の関連情報について報告・交流した。中国衛星測位システム管理弁公室の楊強文研究員は、「北斗受信機の宇宙応用プロジェクトが試験と検証を完了した。今後中国の主な宇宙船に、北斗受信機が取り付けられる可能性がある」と語った。

 楊氏は、「北斗システムは2015年頃に国際民間航空機関(ICAO)の関連基準になる見通しだ。民間航空機や一般航空機などに北斗端末機器を搭載し、大量の飛行試験を実施し、将来的な宇宙飛行への応用に向けた基礎固めを行う」と述べた。

 北斗システムは2012年12月下旬になりようやく、アジア太平洋の一部地域に向け、連続受動測位・ナビゲーション・時報などのサービス提供を開始した。しかし北斗システムは建設当初から、応用研究および応用を全面的に展開していた。楊氏は、「北斗システムの高精度ナビゲーション・測位は、すでに交通輸送・海洋漁業・森林防火・地震観測・被災者救助・防災などで幅広く活用されている」と述べた。

 中国科学院衛星ナビゲーション総体部のチーフエンジニア、同年次総会の組織委員会秘書長の呉海涛氏は、「同年次総会は『北斗の応用??チャンスと挑戦』をテーマとし、北斗システムの応用成果の系統的な展示の場、北斗システムの実情および発展能力の展示の場を提供する。また衛星ナビゲーションの知識教育、北斗システム関連商品の普及を促す」と説明した。

 呉氏は、「第2回年次総会では設計図を掲示し、第3回年次総会では商品を展示したが、今年の第4回年次総会ではカーナビを展示する。同年次総会の展示内容の大きな変化は、北斗システムの近年の成果、応用の着実な発展の軌跡を分かりやすく反映し、北斗システム関連商品の発展の前景と潜在力を展望する」と述べた。

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