中国科学技術部(科学技術省)の張来武副部長はボアオ・アジアフォーラム2013年年次総会で、「中国科学技術部は食糧作物の生産量増加、重大伝染性ウイルスのワクチン研究・生産をめぐり、ビル&メリンダ・ゲイツ財団との提携を深化する」と表明した。新華社が伝えた。
中国科学技術部とビル&メリンダ・ゲイツ財団は2011年に戦略提携覚書に署名し、科学技術の進歩による世界農業の持続可能な発展、発展途上国の貧困問題の解決、世界健康発展の促進に取り組んできた。
張副部長は、「双方は現在、主要作物の育種、農村部の情報化、結核病薬物、ポリオワクチンなどの7つの優先提携分野を確定し、緑色超級稲(農薬を使用せず、化学肥料の使用を減少させた、節水型の日照りに強いイネ)および小児麻痺ワクチンの臨床研究という二つの第1期提携試行プロジェクトをスタートさせた」と語った。「緑色超級稲」はサハラ砂漠から南のアフリカやアジアで栽培されている新種のイネで、現地の農民の生産能力を20%以上増加させることが可能だ。
ビル・ゲイツ氏は、「イノベーションによる飢餓・貧困対策の推進において、中国という台頭する国家は重要な役割を果たすことができる。中国は現代農業および世界の健康の関連分野で、科学技術および人材の優位を持っている」と述べ、張部長の「優秀な科学者は、世界の貧困解決に多くの貢献ができる」という意見に同調した。
張部長は、「中国科学技術部は2013年にビル&メリンダ・ゲイツ財団と、科学研究プロジェクト、基金、農業科学技術イノベーションコンクールなどをめぐり、積極的に提携していく」と表明した。
中国科学技術部とビル&メリンダ・ゲイツ財団の提携構造とその方式は、近年イノベーションを続けている。双方は連合業務委員会を設立し、さらに「提携プロジェクトバンク」により科学技術資源を統合し、提携の効率を高めている。双方はまた、共同基金を設立した。