2013年04月15日-04月19日
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神舟10号、宇宙飛行士の献立に注目

2013年04月19日

 有人宇宙船「神舟9号」と宇宙ステーション実験機「天宮1号」のドッキングによる興奮が冷めやらぬ中、2013年の宇宙事業に再び期待が寄せられている。神舟10号は天宮と再会し、月探査機「嫦娥3号」も初の月面着陸を実施する。人民日報海外版が伝えた。

 宇宙事業の専門家によると、神舟10号は早ければ6月に打ち上げられ、天宮1号とドッキングする見通しだ。神舟10号の宇宙飛行士が天宮で過ごす新たな宇宙の旅は、中国人に興味をわかせている。多くのネットユーザーは、「宇宙飛行士は宇宙で何を食べるか」に関心を寄せている。2012年の神舟9号の宇宙飛行士の献立には、エリンギのチリソース炒め、細切り肉のチリソース炒め、松の実とトウモロコシの炒めもの、きくらげと卵の炒めものといった特色ある地方料理があり、さらに中国調味料大手・李錦記の海鮮ベースの甘味噌、醤油ベースのソース、四川省風味の辛味噌、ケチャップ、タイのチリソースを調味料とした。今年の神舟10号の旅で、どの地方の家庭料理と調味料が献立に入れられるかが、多くのネットユーザーに期待されている。神舟10号の宇宙飛行士がグレードアップ版の国産「宇宙キッチン」を使用するという情報を受け、ネットユーザーは宇宙飛行士が天宮で炒めものを食べられるかもしれないと大胆に予測している。

 異なる宇宙飛行士の異なる飲食習慣に基づき、現在の献立は栄養バランスの他に、異なる地方出身の宇宙飛行士の好みを十分に考慮している。情報によると、一つの宇宙食が開発されるたびに、宇宙飛行士に試食の上評価を記入してもらい、得点が60点を上回った場合に入選が決まるという。昨年の神舟9号の宇宙飛行士は2人が山西省出身で、1人が河南省出身であった。宇宙飛行士は無重力状態に置かれており、味覚が一時的に退化する可能性があるが、故郷の味は食欲を呼び起こすことができる。例えばトマトケチャップは甘酸っぱい味を好む山西省出身者の需要を満たすと同時に、ビタミンCとリコピンを補給できる。さまざまな味を組み合わせた中国料理は、西洋料理よりも中国人宇宙飛行士の口に合い、任務をより良く遂行できる。

 李錦記の李恵中・主席兼行政総裁は「李錦記宇宙奨学金」の授賞式に出席した際、「宇宙センターは宇宙食に一連の厳しい条件を設定しており、その前提条件は食品安全と、宇宙環境での使用に適していることだ。当社は上質の原材料を用い、100マイナス1はゼロという厳格な品質理念と生産管理により、食品安全と高品質を確保している。当社の商品は宇宙センターの複数回のサンプリング検査を経て、真っ先に食品安全の条件を満たした。神舟9号が昨年打ち上げられた際、当社は宇宙飛行士の調味料として2000パック以上を提供した」と語った。

 同氏は、「世界の中国風調味料の有名ブランドである当社は200種類を上回る商品を販売している。これには伝統的で単一的な味の商品、それから利便性の高い機能性・複合性商品がある。例えば麻婆豆腐ソース、鶏とナッツの炒めものソースを使うことで、伝統的で本格的な中国の味をあっという間に調理できる。宇宙飛行士の献立にある中国料理(五目チャーハン、焼き豚、細切り肉のチリソース炒め、しいたけと鶏の炒めもの、タケノコとハムのチャーハンなど)は、当社の調味料で調理できる。当社はさらに取り組みを続け、未来の中国人宇宙飛行士が宇宙で任務を遂行する際に、美味しい中国料理が食べられるようにする。また宇宙飛行士の個人的な好みに応じ、個性化された調味料と献立を提供する」と述べた。

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