2013年04月22日-04月26日
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地震で通信網が遮断 北斗システムが大活躍

2013年04月23日

 総参謀部衛星測位総ステーション作戦指揮ホールに入ると、大型スクリーンには衛星測位システム「北斗」の機器を持った救助隊のナンバーと位置が映し出されている。画面上には、災害救助指揮部が同機器を通じて発信する指令が、次々と反映される。同センターの王瑶主任は、「四川省蘆山県の地震発生後、当センターは人民解放軍で北斗システムの開発・管理・保障任務を担当する唯一のハイテク戦略部隊として、迅速に緊急救助活動に移り、緊急対策プランを始動させた」と語った。人民日報が伝えた。

 北斗システムは20日午前8時30分に警戒モードに入り、被災地の利用者が持つ同機器の使用状況を監視した。午後2時10分、3人の技術者が260台の同機器を持ち、被災地に駆けつけた。同ステーションはさらに、成都測絵導航局の倉庫から260台の同機器を緊急調達した。現在までに、被災地の同機器の数は500台以上に達し、2万7000回以上の測位、3万回以上の通信を実施した。

 成都軍区13集団軍災害救助隊が宝興県に到着すると、電力・通信・交通網が遮断されており、同機器により軍区指揮部と連絡するしかなかった。隊員は、「被災地の過疎地域でモバイル通信網がすべて遮断された場合、指揮部との連絡は北斗システムに完全に依存する」と語った。指揮部は同システムを通じ、部隊の任務遂行の具体的な位置を把握し、部隊も同システムを通じて現在地をリアルタイムに把握できる。

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