2013年05月06日-05月10日
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中国、全球の土地被覆情報統合システムを構築

2013年05月08日

 中国科学技術部(中国科学技術省)が7日に明らかにしたところによると、国家ハイテク研究発展計画(863計画)の重点プロジェクト「全球土地被覆リモートセンシングマッピングとキーテクノロジー研究」はこのほど、解像度30メートルの土地被覆リモートセンシングデータを作成することに成功し、ネットワークによるオンライン閲覧に対応した全球土地被覆情報統合サービスシステムを構築した。すでに、全球土地被覆リモートセンシングデータの商用化生産、サービス能力を備えている。同プロジェクトチームが作成したリモートセンシングデータはまもなく一般公表されるという。中国新聞網が伝えた。

 専門家は「同研究成果は、地球の変化や地球システム科学研究に向け、信頼できるデータを提供するほか、中国政府がより良い環境保護・気候変動対応政策を制定するための技術的支援を提供する。中国の研究レベル向上に向け、しっかりとした基盤が築かれた」と語る。

 863計画の地球観測と航行誘導技術部門は4月中旬、専門家を組織し、同プロジェクトの検査を行った。専門家らは「同プロジェクトで作成されたリモートセンシングデータの解像度、幾何学的精度、カバレッジなどの各指標はいずれも世界先進レベルを上回っており、中国の全球土地被覆リモートセンシングデータ分野における空白を埋めた」との見方を示した。

 同プロジェクトは2010年に始動され、中国国家基礎地理情報センターが複数の国内機関と提携して実施している。地球変化の研究と地球システムモデルの開発に向けた需要を満たすことを目的とし、主な内容は、全球土地被覆データのリモートセンシングマッピングと更新のキーテクノロジー研究、リモートセンシングデータの質が気候および地表プロセスのシミュレーションに与える影響の定量的評価など。

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