第四軍医大学西京医院・肝胆膵脾外科の主任である竇科峰教授らは7日、アジア初となる遺伝子組み換えブタ-チベットモンキー(Macaca thibetana)間の異種・異所性脾窩補助部分肝移植手術を成功させた。中国はこれにより異種間臓器移植、移植臓器不足の緩和面で新たな進歩を果たした。人民日報が伝えた。
中国で臓器移植を待つ人は毎年150万人に達しているが、移植件数は1万件に満たず、臓器不足が深刻だ。学術界では現在、ブタが異種間臓器移植において最良のドナーになると見られているが、ブタをドナーとすると、超急性拒絶反応、血液凝固現象といった副作用があるという問題がある。今回の手術で採用されたのは、超急性拒絶反応を起こす遺伝子を除去した遺伝子組み換えブタの臓器で、チベットモンキー自身の肝臓を残したまま脾臓を切除し、ブタの肝臓の一部をチベットモンキーに移植した。これにより超急性拒絶反応の可能性が無くなり、血液凝固系の安定性が保証された。