「空に謎の飛行物体が現れた」との噂がこのほどネット上で広がった。成都、武漢、香港などの目撃証言によると、13日夜9時ごろ、空に謎の飛行物体が現れたという。この物体はV字型をしており、縁の部分がやや赤く、長い光を放射していたという。これは一体何なのだろうか?目撃者と関連部門に取材した。
▽目撃者
四川省西昌学院の学生・孫さんは飛行物体を目撃した1人だ。孫さんによると、物体は空中でしばらく停止し、空が明るくなるほどの光を放っていたという。
西昌に住む李さんは「昨晩飛行物体が現れた時、ごうごうという音がし、窓も震えていた。これはロケットの打上げだろうと思った。西昌に長く住む人なら誰でも知っているが、ロケットが打ち上げられるといつもこのような音がし、空に光の尾ができる」と語る。
ある目撃者は北西の空に謎の飛行物体が現れ、水蒸気のようなものを噴出していたと語る。専門家はこれについて、「打ち上げ時の残留物の跡だろう」との見方を示した。
▽中国科学院
中国科学院国家宇宙科学センターによると、中国は5月13日夜9時ごろ、ロケットによる高高度観測試験に成功した。
同試験を担当した中国科学院国家宇宙科学センターの◆建村副主任によると、今回の試験は今年4月5日に海南省せん州市で行われた中国初となる宇宙環境垂直観測および宇宙科学アクティブ実験と比べ、観測高度が数百キロから1万キロ以上へと大幅に引き上げられた。また、より多くの観測機器が搭載され、データの取得範囲がより幅広くなり、データ量も増えた。同実験を通じ、異なる高度の宇宙環境垂直分布のデータを取得することができたという。
観測ロケットとは、宇宙観測と科学試験を行うための観測機器であり、大気各層の成分とパラメータを調べ、電離層、地磁気、宇宙線、太陽の紫外線とX線、隕石ダストなどの様々な物理現象を研究することができる。
今回の試験は西昌衛星発射センターで行われ、中国航天科工集団が開発したキャリアロケット鯤鵬7号が使用された。
*◆は龍かんむりに共