2013年06月17日-06月21日
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中国製スパコンが世界一に返り咲き、米国との差が縮小中

2013年06月18日

 米エネルギー省の研究機関ローレンス・ バークリー国立研究所のホースト・サイモン副所長は17日の取材に応じた際に、「米国は依然として高性能計算のリーダーだが、中国と米国の差は縮小されつつある」と指摘した。新華網が伝えた。

 同日発表された世界スパコンランキングTOP500で、中国の「天河2号」が首位に輝き、2010年11月の天河1号に続き、中国製スパコンが再び世界の頂点に立った。

 サイモン所長は、「天河2号が最も注目を集めているのは、多くのハードと技術が中国製である点だ。例えばKylin Linux(麒麟)、FEP、ネットワークなどは、いずれも中国製だ。これは中国が自ら開発した技術を使い、大型スパコンを製造できることを示している」と述べた。

 天河2号の製造は中国の偉大な成果だ。サイモン所長は、「天河2号が最高速のスパコンになれたのは、中国の持続的かつ力強い投資によるものだ。これは、TOP500の上位にランクインする大型システムを製造すればいいという単純な話ではない。各種技術を組み合わせた高性能計算のエコシステムを製造したのだ」と説明した。

 サイモン所長は、「世界のスパコン構造は過去数年間で大きな変化が生じなかったが、今後10年間で大きな変化が生じる可能性がある。米国は依然として高性能計算のリーダーだが、中国と米国の差は縮小されつつある」と述べた。

 サイモン所長は、「多くの国が工業化に向かいモデルチェンジし、高性能計算の価値を認めるようになるにつれ、今後(高性能計算分野で)多くの重大変化が生じるかもしれない」と予想した。

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