2013年06月17日-06月21日
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中国初の宇宙授業 夢と感動の40分に

2013年06月21日

 驚きと感動が冷めやらぬ中、宇宙授業が終了した。現場で受講し興奮の中に浸りきっていた学生と教師らは、すぐにその場を立ち去ろうとしなかった。人民日報が伝えた。

 史家小学校の邱甜さん(小学4年生)は宇宙授業で、UFOは見えませんかと王亜平氏に質問し、宇宙授業の講師を笑わせた。邱さんは授業前から好奇心を募らせており、UFOにどのような生物が乗っているかを想像していたという。小学校には物理の授業がないが、邱さんは科学の授業に興味を持っていた。「私は宇宙飛行士になりたい。なれなかったとしても、宇宙の知識を皆に伝える科学の教師になりたい」。

 北京市十二中学校で初開講された銭学森(中国の航空力学研究者)宇宙クラスの学生たちも、宇宙授業に耳を傾けていた。同クラスの王�又さん(高校2年生)は、「無重力現象については字面でしか理解していなかったが、実際に目にして驚きを感じた」と語った。

 同クラスの王悦楠さんは、王氏に対して称賛を惜しまなかった。王さんは記者に、「私達は29人のクラスで、1週間に宇宙の授業が2回ある。今回の宇宙授業により、宇宙について学ぶことがより誇らしくなった」と述べた。

 「地球教室」には、2人の物理教師が出席した。彼らは学生と宇宙飛行士の対話を担当し、宇宙の講師と共同で宇宙・地球を結ぶ大教室を開いた。そのうちの一人は、北京101中学校の教師の史芸さんだ。「授業の間、学生たちは熱心で、発想が豊かだった。宇宙授業の目的は、彼らの科学に対するイメージを豊富にし、興味をわかせること。指令長の聶海勝氏は落ち着きがあり、講師の王亜平氏は柔和なだけでなく、謙虚で機知に富んでおり、初めて講師になったとは思えないほどだ」と語った。

 もう一人の地球教室の教師を務めたヒツ奇さんは、中国人民大学付属中学校の物理教師だ。ヒツさんはこの一風変わった物理授業の機会は貴重であり、「通常の授業ではこれほどすばらしい画面を目にすることができない。今日は無重力状態のさまざまな不思議な現象が示された。たとえば水膜や水球は子供たちに喜びと驚き、好奇心、知る意欲をもたらした。子供たちの質問も興味深かった。UFOや宇宙飛行士の生活などに興味を持ち、子供たちは自分なりの視点で宇宙の神秘に注目している」と述べた。

 地球教室に出席した中国人民大学付属中学校の物理教師の李揚さんは、「教師としては物理だけではなく、例えば生物や科学の実験など、より多くの不思議な宇宙実験を見たかった。私は生徒と同じくより多くの宇宙授業に期待している。これらの動画は、今後の教育の貴重な資料になるだろう」と語った。

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