2013年07月01日-07月05日
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実験で宇宙に行った動物「飛行士」たち 死亡したケースも

2013年07月05日

 宇宙飛行は今や珍しいことではなくなったが、50年前は動物を宇宙に送り込み、安全に地球に帰還させられるかどうかすら分からない状態だった。ユーリイ・ガガーリンらは宇宙開発競争初期ののヒーローとされているが、最初に宇宙に送り込まれた動物たちこそ宇宙探査の真の先駆者であり、人類の宇宙探査に重要な情報を提供した。ここでは、宇宙に送り込まれた動物の「宇宙飛行士」たちを見ていこう。米ニューズウィーク誌のウェブサイトの報道を引用し、光明網が伝えた。

 1957年:初めて宇宙に行った動物、イヌのライカ

 宇宙に送り込まれた多くの動物は最終的に地球に帰還できたが、すべての動物がそれほど幸運だったわけではない。ロシアのライカは1957年、人工衛星のスプートニク2号に乗船し、初めて周回軌道に乗った動物となった。しかしライカはこの宇宙探査で犠牲になった。ソ連のこの宇宙プロジェクトは、同衛星を帰還させる術がなかったため、ライカは軌道に乗ってから数時間後に死亡した。

 1959年:アカゲザルのエーブル

 1959年5月28日、アカゲザルのエーブルとリスザルのベーカーが、中距離弾道ミサイルジュピターに乗り、地上から300マイル(482.8キロ)の高空に打ち上げられた。2匹はロケットの先端部分に乗せられ、安全に地球に帰還した。しかしエーブルはその後、電極を取り外すための外科手術で、麻酔の反応によって数日後に死亡した。

1959年:リスザルのベーカー

 ベーカーは飛行中、生命維持装置の中に入っていた。地球帰還後、ベーカーは27歳まで生き、1984年に死亡した。

 1959年:宇宙に行ったイヌとウサギ

 このイヌはその後経験豊富な宇宙飛行士になり、計5回の宇宙飛行を実施した。

 1960年:ソ連の宇宙犬が初めて無事帰還

 1960年8月19日、1年間の訓練を受けたソ連の2匹のイヌは、地球軌道を周回して生還した初の動物となった。

 1992年:宇宙カエル

 NASAはカエルを宇宙に送り込み、無重力状態が両生類の卵受精および孵化に与える影響を調べた。

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