2013年08月12日-08月16日
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中国のパルス強磁場 90.6テスラに到達

2013年08月14日

 華中科技大学の専門家が開発したパルス磁性体はこのほど、90.6テスラ(ピーク時)の磁場を発生させ、中国パルス磁場の最高強度記録を再度塗り替えた。中国はこれにより、米国とドイツに続き、世界で3番目に90テスラの大台に乗った国になった。人民日報が伝えた。

 華中科技大学国家パルス強磁場科学センターの主任である李亮教授は、「8月6日夜に90.6テスラの磁場を発生させた磁性体・電源・制御システムなどの全装置は、いずれも当センターが独自に開発したものだ」と説明した。同センターが開発したPMDSパルス磁性体はソフトの設計に特化しており、すでに欧州・米国の大パルス強磁場実験室によって、磁性体設計の専用ツールに指定されている。その磁性体の製造コストは、米国とドイツの同類製品の10分の1のみだ。

 華中科技大学の潘垣院士は、「強磁場は極端な低温や高圧と同じく、現代科学実験で最も重要な極端条件とされている」と指摘した。過去100年に渡り、各国の学者は強磁場条件下における科学研究に熱心に取り組んでおり、物理・化学・材料・生物などの各学科・分野でオリジナリティある重大な成果を獲得し、関連する新興ハイテク産業の発展を促している。

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