2013年08月26日-08月30日
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マイクロファクトリ 3Dプリンタのライバルに?

2013年08月27日

 近頃盛んに取り沙汰されている3Dプリンタは、ライバルを迎える可能性がある。最新の製造設備・マイクロファクトリは、物体を出力できるだけでなく、物体にカッティング・ウェットエッチングを施すことが可能で、より多様な機能を持つという。英科学誌ニュー・サイエンティストのウェブ版の記事を引用し、科技日報が伝えた。

 マイクロファクトリは携帯に便利な小型の製造システムで、そのサイズはデスクトップ型の3Dプリンタよりやや大きめとなる。一般的なプリンタ機器を搭載する他に、プラスチック、木材、一部の軽金属にエッチング・ウェットエッチングを施すことが可能だ。この機器を生産したのは、米マサチューセッツの新興企業のMebotics社で、彼らは同機器を「世界初の箱型のロボット工場」と称している。

 同社の創設者の一人であるジェレミー・フレイア・ビッグス氏は、「ハマーのすべての部品のデータベースがあれば、この機器とWi-Fiスポットを結びつけ、リストの中から部品をダウンロードし、ハマーを生産できるかもしれない」と説明した。同機器はネットワーク接続を通じて遠隔操作できるほか、作業の進展をモニタリングでき、さらにインターネットから既存の設計方法をダウンロードし、直接製造することもできる。他にもユーザーはパッケージソフトを使い、部品を設計し製造することが可能だ。

 ユーザーは同機器により、プラスチックを出力の材料にすることができ、また機器でしかカッティングできない木材や金属から製品を生産することもできる。3Dプリンタ企業のEconolyst社のフィル・リーブス氏は、「同機器の魅力は、カッティングと3Dプリンタの機能を兼ね備えている点だ」と指摘した。

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