2013年11月04日-11月08日
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ウェアラブルデバイス 各社が市場争奪戦を開始

2013年11月11日

 メガネをかけ、「OK,glass」と声をかけると、右側のレンズの上部にメニューが表示される。さらに「Take a picture(撮影)」と指示すると、メガネが一瞬にしてカメラに変化する。「Share(共有)」と指示すると、写真が自動的にツイッターに投稿される。新華網が伝えた。
 このほど閉幕した武漢「中国光谷(オプティカルバレー)」モバイルインターネット産業フォーラムにおいて、中国のグーグル・グラス開発チームの担当者である何英キ氏のデモンストレーションは、来場者を驚嘆させた。
 グーグルが2012年に、携帯電話・デジカメ・GPSなどの機能を一体化したスマートグラスを開発すると、ウェアラブルデバイスがインターネット就業者の間で流行語となった。スマートグラスの他に、直接身に付けるか衣服に組み合わせられるモバイルスマートITデバイス(スマートウォッチ、スマートブレスレットなど)も、徐々に流行になっている。
 同フォーラムに出席した業界関係者は、スマートフォンの競争の白熱化に伴い、「スマートフォンプラットフォーム」の争奪もほぼ決着がついており、インターネットが今後ウェアラブルデバイスの時代を迎えると判断した。
 ウェアラブルデバイスはすでに、工業・スポーツ・娯楽・医療・健康などの各分野に利用されている。ハードの販売の他に、クラウドコンピューティング・モバイルネットワーク・ビッグデータを利用したウェアラブルデバイスのサービス提供が、より大きな市場チャンスを形成する。
クレディ・スイス・グループが発表した分析報告によると、ウェアラブルデバイスはすでに30-50億ドルの市場を形成しており、今後2-3年で300-500億ドルに急拡大する見通しだ。そのうち健康・フィットネス市場が20-30億ドルに拡大する。
 世界のテクノロジー大手が最近になり、相次いでウェアラブルデバイス市場に進出している。アップル、サムスン、ソニーはスマートウォッチを発表した。マイクロソフトは、ウェアラブルデバイス企業のODGを2億ドルで買収する計画を立てている。インテルはスマートフォンやリストバンドなどのウェアラブルデバイス向けの、超小型プロセッサ「Quark」を発表した。
 海外市場と比べ、中国市場はより大きなエネルギーを秘めている。調査会社・艾媒咨詢(iiMedia Research)は、中国市場のウェアラブルデバイスの出荷台数が2015年に4000万台に達し、市場規模が115億ドルに達すると予想した。
 現在「ウェアラブル」というコンセプトが流行となっているが、IT調査会社・賽迪顧問(CCIDコンサルティング)は、「2000億ドル規模のパソコン市場と比べ、現在のウェアラブルデバイスは依然として企業・研究機関の実験室を出ていない新興製品であり、その規模と成熟には一定の時間が必要だ」と分析した。

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