2013年11月11日-11月15日
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スパコン「天河2号」が2連覇達成、市民の生活を力強くサポート

2013年11月21日

 一人が一秒に一回の計算を行うとしたら、中国製スパコン「天河2号」の1時間の計算量を実現するためには、13億人が同時にコンピューターを1000年間使用しなければならない。演算速度が「京級」に達するこのスパコンは、このほどスパコン性能ランキング「TOP500」で2連覇を果たした。スパコンの使用範囲の拡大により、一般人の日常生活との結びつきが強まっている。人民日報が伝えた。
 ◆天河2号の演算速度、2位の2倍速
 18日に発表された同ランキングによると、中国国防科技大学が開発した「天河2号」は、33.8627PFLOPSの演算速度(2位の約2倍速)により、大差の首位となった。2位に入選した米「タイタン」の演算速度は17.59PFLOPS。
 同ランキングは世界で稼働中のスパコンの格付けを行う、最も権威ある有名なランキングで、1年に2回発表される。天河2号が初めて首位になったのは、今年6月だ。同大学が開発した「天河1号」は2010年に世界一となり、8カ月後に日本のスパコン「京」に追い抜かれた。
 天河1号と比べ、天河2号の計算性能と計算密度は10倍以上に改良され、同じ計算を実行する場合の消費電力は前者の3分の1のみで、敷地面積もほぼ変わらない。
 「京」の開発に参加した筑波大学の朴泰祐教授は、「これは非常にコンパクトなコンピュータで、最高クラスの性能を持つ。天河2号は技術の大きな進歩だ」と語った。同ランキングの主な編集者の一人、米テネシー大学コンピュータ学教授のジャック・ドンガラ氏は、「天河2号は非常に強力なコンピュータで、1位の座をさらに一年間キープしたとしても意外ではない」と語った。
 ◆日常生活と密接に関連
 敷地面積は720平方メートル、内部メモリ容量1400兆バイト、メモリ総容量1京2400兆バイト、最大運行エネルギー消費量17.8MW--この巨大なコンピュータは、何に用いられるのだろうか。一般人の日常生活に対して、どのような力を発揮するのだろうか。
 専門家は、「天河2号のようなスパコンは、科学者の大科学・大プロジェクト・ビッグデータなどの先進分野の問題の解決を促し、日常的な情報の需要と結びつき、産業革新能力を高める任務を担う」と指摘した。
 天河2号プロジェクト副総指揮の李楠氏は、「我々の衣食住と天河2号の間には、つながりが存在する。天河2号は新材料の開発を支援し、我々の衣服はデザイン性に優れた快適なものになる。天河2号は科学者のイネ・トウモロコシ・ブタの遺伝子分析を支援し、品種改良を進めることで、より健康的で安全な食を提供する。天河2号は建築物の耐震・防風設計を支援し、建物をより丈夫にする。他にも天気予報が可能で、外出時の提案をしてくれる。さらに新型自動車・航空機・高速鉄道の製造を支援し、我々の交通条件を改善できる」と説明した。
 映画「アバター」のCG制作は1年余りの期間を必要としたが、天河2号を使えば1カ月で完成してしまう。2010年に稼働を開始した天河1号は、石油調査・バイオ医薬・CG制作・ハイエンド設備製造・地理情報の5大高性能計算コンピュータになり、国内外の600社余りにサービスを提供した。
 専門家は、「スパコンは使用分野の拡大を続けており、科学技術の革新、産業のアップグレード、経済・社会の発展を促すことが可能だ」と指摘した。

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