2013年11月11日-11月15日
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高齢者の迷子を防止する「スマートシューズ」が登場

2013年11月22日

 高齢者のいる家庭において最も心配なのが、高齢者が外出中に道に迷ってしまうことだ。もし高齢者が測位システムを搭載したスマートシューズを履いていれば、家族はスマートフォンを使い、高齢者の現在地をリアルタイムで知ることができる。北京服装学院が21日に発表したスマートシューズ「在◆」はこのような機能を備えている。北京晩報が伝えた。
 北京服装学院のイノベーションパークで21日午後、このスマートシューズが発表された。外見は普通のスニーカーと変わらず、メッシュ加工が施され、通気性に優れている。厚さ約1センチの靴底および靴の両側は、かかとやくるぶしをしっかりサポートし、高齢者の使用に適している。開発を担当したイノベーションパーク「ウェアラブル電子製品研究開発センター」の専門家によると、このスマートシューズの最大のポイントは、靴底に取り付けられたマッチ箱ほどの大きさのスマートモジュールにある。モジュールはチップ、バッテリー、アンテナ、通信デバイスなどから構成され、スマートシューズの大脳とも言える。
 専門家によると、スマートシューズの使用にあたり、高齢者の家族はまず、スマートフォンに専用アプリをインストールする必要がある。アプリを使ってスマートシューズについている二次元バーコードを読み取り、さらに唯一の識別コードを入力すると、アプリとシューズが紐付けされる。高齢者は普通に靴を履いて外出するだけで、家族は高齢者の現在地を知ることができる。北京、上海から、西蔵(チベット)、雲南にいたるまで、どこにいても位置情報はリアルタイムに表示される。
スマートシューズの側面には充電器の差込口がある。これはセンサーの充電をするためのもので、1回の充電で5-7日間使用でき、バッテリーが少なくなるとスマホのソフトウェアが知らせてくれるという。差込口の隣には小さな丸いボタンがあり、危険や緊急事態などに遭遇したとき、これを3回押せばシューズから警報が鳴るほか、家族のスマートフォンにも通知が届く。
 専門家は、「プライバシー保護のため、スマートシューズは二次元バーコードと識別コードという2重の確認プロセスを設けており、持ち主の同意無しには測位できないようになっている。バッテリーは防水、耐圧、防爆に優れ、雨などにぬれても問題無い」と語る。
 シューズ開発に携わった厦門(アモイ)精図信息技術股フェン有限公司の徐敬仙副総経理は、「このスマートシューズは来年第2、第3四半期に発売される予定で、価格は1000元(約1万6千円)前後となる。実店舗とネットショップでの販売を同時進行で行う。また、今後は2-9歳の子供用の迷子防止スマートシューズも開発する予定だ。このほか、将来的にはナビゲーションなどの多彩な機能を搭載させることを計画している」と語る。
 ◆は口へんに那

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