2013年11月11日-11月15日
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台湾島の形成 中国人科学者が地質学的に証明

2013年11月22日

 地質学的には、台湾島はどのように形成されたのだろうか?中国地質科学院地質研究所が19日に明らかにしたところによると、同研究所の研究者はこのほど、福建省および台湾の過去の地震データを基に分析を行い、台湾南部と東部にあるユーラシア・プレートが東に向かって動き、フィリピン海プレートの下に潜り込んでいることを明らかにした。つまり台湾島は、東に向かってユーラシア・プレートが潜り込んだ結果形成されたと言える。この発見は、ユーラシア・プレートの変化および、ユーラシア・プレートとフィリピン海プレート間の相互作用・動力学の研究にとって重要な意義を持つ。光明日報が伝えた。
 台湾島は大陸プレートと海洋プレートが集中する位置にあり、世界で最も活発な造山帯に位置するため、海洋プレートの衝突、沈み込みを研究する上で最も適した野外実験室とも言える。
 中国地質科学院地質研究所の研究員は、福建省沿海および台湾省内の地震観測所(計65カ所)で記録された635回の遠地地震波形データを利用し、地震波トモグラフィー解析を行った。
 その結果、台湾島の東部の深さ100キロメートル以内に、上下2層の高速度異常域が存在することが分かった。うち、地殻から上部マントルにかけての高速度異常は、フィリピン海プレートの一部分、上部マントルより下の高速度異常はユーラシア・プレートの一部分と見られる。これにより、ユーラシア・プレートが東に向かって動き、急角度でフィリピン海プレートの下に潜り込み、その範囲は台湾島の範囲を越えていることが明らかになった。また、台湾島の南部でも、ユーラシア・プレートが東に向かい、フィリピン海プレートの下に潜り込んでいることがわかった。

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