嫦娥3号が楕円軌道へ、月面着陸前の課題は?

2013年 12月10日

 月探査機「嫦娥3号」は本日夜、地球上のコントロールシステムの指令を受け、100×100キロの円軌道から降下し、100×15キロの楕円軌道に移る。これは月面着陸の旅に、さらに一歩近づくことを意味する。ラジオ中国之声「新聞縦横」が伝えた。
 中国航天科技集団中国空間技術研究院の嫦娥3号システム専門家の馬継楠氏は、「この楕円軌道は動力降下前の目標軌道であり、動力降下・軟着陸前の最後の軌道調整だ。そのため各システムの専門家が緊張を高めているほか、嫦娥3号に関心を寄せる天文愛好家も手に汗を握っている」と語った。
 楕円軌道は軌道近点と軌道遠点に分かれており、近点は降下の準備を整える位置だ。嫦娥3号は明日から4-5日の飛行を経て軌道近点に近づいていく。軌道近点に達すると、月からの距離が15キロのみとなり、降下・軟着陸を開始することになる。
 月面着陸は嫦娥3号の任務において難易度が最も高い動作である。月の軟着陸を実現するために、さらに一連の試練が待ち受けている。嫦娥3号はいかに対応するべきだろうか?
 15キロの高度から安全に月面着陸するために、嫦娥3号は発射後で最も「スリル満点」の段階、すなわち動力降下の段階に入る。動力降下段階において、嫦娥3号は完全な自主コントロールに入り、降下・距離測定・速度測定・着陸地点の確定・自由落下着陸などの一連の動作を実施しなければならない。このわずか10数分間の段階において、地球上のコントロールシステムはただ手をこまねいて見ているしかない。探査機システム副総指揮の譚梅氏は、この段階を「魔の750秒」と称した。
 譚氏は、「地球上のコントロールは間に合わず、完全な自動コントロールに切り替わる。動力降下が開始されてからの全過程は、事前に着陸機のコンピュータにプログラミングされている」と説明した。
 任務の要求に基づき、嫦娥3号は比較的平坦な「虹の入江」で軟着陸を実施する。この目標を実現するため、嫦娥3号は最大推進力が7500Nに達する、推進力を調節できるエンジンを使用し、逆噴射により減速する。同エンジンは1500-7500Nの推進力を調節し、嫦娥3号の正確なコントロールを実現する。


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