2013年12月16日-12月20日
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嫦娥3号 5つの飛行制御技術を掌握

2013年12月16日

 月探査機「嫦娥3号」の任務は、難度の高い様々な技術を必要とし、状態変化が複雑を極めるため、コア技術の革新と突破が必要だ。今回の任務において、北京航天飛行制御センターは5つのコア技術の難関突破に取り組んだ。中国新聞社が伝えた。
 ◆高精度月面視覚測位技術
 月面ローバーの月面遠隔操作は、探査機から送信される画像データを利用し、高精度視覚測位を実施する。測位が正確でなければ、探査実施場所を決定できない。同センターはデジタル画像処理技術、バンドル調整、視覚交差測位の計算法を採用し、月面ローバーの高精度測位を実現した。
 ◆月面巡視動的計画技術
 月面の環境と地形は複雑であるため、探査の際にはリアルタイムで獲得する地形データと結びつけ、動的計画を実施しなければならない。技術者は計画図に基づく状態空間前向探査アルゴリズム、三層計画模型により、ルート計画、巡視・探査自動検証、動的改善の難題を解決した。
 ◆月面ローバー走行制御技術
 地球上の研究者は、月面ローバーを制御して月面の障害物を回避し、安全な月面走行制御を実現する必要がある。同センターは月面総合環境模型を作成し、最短距離でエネルギー消費が最も少ない最良のルート検索計算法、月面ローバーの盲目的な走行の制御、自主障害回避などの移動方法を設計した。
 ◆月面ローバーの可視化操作・制御技術
 遠隔操作の可視化は、地上の指揮・決定の重要な補助的手段だ。同センターは月面ローバー手動運転システムを構築し、立体ディスプレイ技術を採用し、ループ中抑制の遠隔操作環境を形成した。
 ◆深宇宙干渉法データ処理技術
 干渉法信号処理は、深宇宙探査の正確な軌道確定における重要技術だ。チャムスとカシュガルに新設されたアンテナを利用した深宇宙干渉法信号の処理により、同センターは距離計測技術「DOR」、同一ビーム干渉法などのデータ処理技術の進展を実現し、月探査軌道の確定と月面高精度測位に新たな手段を提供した。

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