月探査プロジェクトが第3期へ、嫦娥5号は2017年頃に発射予定

2013年 12月17日

 中国国務院新聞弁公室は12月16日に開いた記者会見において、月探査機「嫦娥3号」の任務の関連情報を発表した。中国国家国防科技工業局の呉志堅報道官は、「嫦娥3号は中国宇宙事業の7大革新を実現した。任務の順調な成功は、中国月探査プロジェクトの『周回』『着陸』『帰還』の3段階うち、第2段階の戦略目標が全面的に実現したことを意味する」と語った。人民日報が伝えた。
 呉報道官は、「月探査プロジェクトは第3期に入る。主な目標は無人・自動のサンプル収集後の帰還で、嫦娥5号は2017年頃に完成し、時期を見計らい打ち上げられる予定だ」と表明した。
 ◆嫦娥3号、80%が新技術・新製品を採用
 呉報道官は、「嫦娥3号は12月15日に、着陸機と月面ローバーの切り離しと相互撮影を実施し、五星紅旗(中国の国旗)の写真の伝送に成功した。これは嫦娥3号の任務の成功を示すものだ。任務の全過程において、時間通りの発射、正確な軌道投入、安全着陸、着実な切り離し、探査の成功を実現した」と述べた。
 月探査プロジェクトは2004年に中国国務院の許可を経て立案された。中国の有人宇宙事業・月探査プロジェクトは、2006年2月に国家重大科技特別プロジェクトに指定され、「周回・着陸・帰還」の第1-3期に分けられている。
 呉報道官は、「嫦娥3号は、動力降下、着陸機と月面ローバーの切り離し、月?地球間の遠隔操作、月面生存、制御・通信などの面で重大なコア技術を把握し、独自の知的財産権を持つ科学技術成果を獲得し、中国宇宙事業の7大革新を実現した」と説明した。これらの革新の内容は下記の通り。
 (1)中国の宇宙船による地球外天体における軟着陸の初成功。(2)中国の宇宙船による地球外天体における巡視・探査の初成功。(3)月面探査機の遠隔操作の初成功。(4)中国大型深宇宙ステーションの初開発、深宇宙制御・通信網の初歩的な建設。(5)月面の各形式による科学探査の初成功など。
 呉報道官は、「嫦娥3号の理論上の寿命は1年、月面ローバーは3カ月だ。嫦娥3号は現在、着陸機のその場での科学実験、月面ローバーの自動巡視・探査を開始しており、科学調査任務を続々と展開していく」と述べた。
 ◆嫦娥5号、開発が順調
 呉報道官は、「嫦娥3号の任務成功後、月探査プロジェクトは第3期に入る。その主な目標は、無人・自動のサンプル収集後の帰還だ。現在の状況を見る限り、この任務を遂行する嫦娥5号の開発は順調に進んでおり、2017年頃に完成し、時期を見計らい打ち上げる予定だ」と表明した。
 呉報道官は、「月探査プロジェクト第3期の任務は、嫦娥5号と嫦娥6号が遂行する。第3期はより困難な任務が予想され、月面離陸技術、月面サンプル包装技術、月周回軌道のドッキング技術、地球帰還の高速再入帰還技術など、多くのコア技術を把握する必要がある」と説明した。
 呉報道官によると、技術者らは嫦娥3号のバックアップ機である嫦娥4号を改造し、技術・科学目標を最適化し、嫦娥5号の任務に向けた一部のコア技術を検証することを検討中だ。
 呉報道官は、「第3期の任務の完了は、中国の月探査プロジェクトの終了を意味せず、新たなスタートラインを意味する。しかし今後の月探査プロジェクトの計画については、現在も検討中だ」と語った。
 ◆全天候・深宇宙の測量・制御を実現へ
 中国の深宇宙測量・制御能力について、月探査プロジェクト第2期測量・制御システムの副チーフエンジニア、北京宇宙飛行制御センターのチーフエンジニアの周建亮氏は、「中国は嫦娥1号・2号の月周回期間の測量・制御任務を完了した際に、測量・制御能力を40万キロまで延長した。その後さらに嫦娥2号のさらなる実験を実施した。嫦娥2号を月周回軌道からラグランジュ点へ到達させ、トータティス小惑星を通過させた。嫦娥2号は現在、地球から6400万キロ以上離れており、太陽を巡り飛行する小惑星になったが、依然として深宇宙ステーションのコントロール下にある」と述べた。
 周氏は、「中国はすでに佳木斯(ジャムス)と喀什(カシュガル)に深宇宙ステーションを建設し、中国の幅広い国土を十分に活用しているが、深宇宙探査機の測量・制御に対するフォローの全天候化が実現できておらず、毎日8-10時間の盲点が存在する。将来的にはこれを補い、深宇宙測量・探査の全天候のフォローを実現する必要がある」と指摘した。


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