英科学誌「ネイチャー」(ウェブ版)は18日、2013年の世界科学界の「今年の10人」を選出した。中国の鳥インフルエンザ専門家の陳化蘭氏らが、各自の分野での卓越した貢献により選出された。中国新聞網が伝えた。
「今年の10人」はネイチャーの編集員が選出し、すべての人物の紹介文と入選理由が掲載されている。中国国家鳥インフルエンザ参考実験室主任の陳氏が、その中に名を連ねた。入選理由は、「中国のH7N9型鳥インフルエンザの感染を収束に向かわせた」ことだ。ネイチャーは陳氏を、「最前線で戦うインフルエンザの探偵」と称した。同じく入選した、マサチューセッツ工科大学の華人科学者の張峰氏(音訳)は、「DNAコードの専門家」と称された。張氏の率いるチームは今年、細菌のウイルス対抗の原理を利用し、新たな遺伝子操作技術を開発した。
その他の入選者には、地球の「姉妹星」を発見したスイスの天文学者のマイケル・マイヤー氏、今年のロシアの隕石落下事件を研究した、「隕石ハンター」ことビクトル ・グロホフスキー氏、遺伝子研究情報の公開を主張した米国の科学政策専門家、「遺伝子特許反対者」ことTania Simoncelli氏らが含まれる。
ネイチャーは「今年の10人」の他に、来年注目すべき5人の科学者を選出した。これには欧州研究会議の新理事長であるジャン=ピエール・ブルギニョン氏、iPS細胞による失明の治療に取り組んだ高橋政代氏らが含まれる。