肝臓がん手術、マイクロ波を利用した無血切除に成功

2013年 12月24日

 中国人民解放軍第302病院はこのほど、腹腔鏡下のマイクロ波アブレーション技術による世界初の肝臓がんの切除手術を実施した。同技術は肝臓がん切除の止血の難題を効果的に解決し、腫瘍の局所再発と転移を減らした。また腹腔鏡肝臓切除手術を容易にし、安全性を高めた。科技日報が伝えた。
 患者の陳さん(女性)は11日、身体検査時に肝臓に巨大な腫瘍ができていることが分かり、解放軍第302病院普通外科手術センターで診察を受けた。検査の結果、陳さんの腫瘍は肝臓の血管に密着していた。特殊な措置を講じることなく、通常の手段により切除した場合、手術中に大出血となり、手術の流れに影響を及ぼし、生命が脅かされる可能性がある。病院側は最新の腹腔鏡下専用のマイクロ波止血システムを使用した。手術時間は2時間未満で、患者の術後の経過も良好だった。これは世界初の、マイクロ波アブレーション技術を採用した、腹腔鏡下肝臓がん低浸襲・無血切除手術となった。
 同センターの褚延魁教授は、「腹腔鏡手術の出血は、外科医師を悩ます主な問題だ。マイクロ波硬化技術を使用することで、腹腔鏡下肝切除が容易になり、手術中の出血を減らし、手術をより良く進めることができる。腫瘍切除前にマイクロ波硬化を実施すれば、洪水防止のダムを建設したのと同じことになる。腫瘍の切除がコントロールされ、術後の局所再発を減少し、腫瘍の転移の予防に対しても大きな役割を発揮できる。同技術により、低侵襲腹腔鏡下肝切除技術がよりシンプルになり、手術の低侵襲性が高まり、患者に大きな利益をもたらす」と説明した。
 マイクロ波エネルギーは現在公認されている、物理的に最も強力な止血方法だ。その原理は、血液中のタンパク質がマイクロ波エネルギーを吸収し、瞬間的に凝結すると同時に、封鎖の効果を発揮するというもの。最大で7ミリの大血管を閉じることが可能だ。同病院が採用したマイクロ波止血システムは、中国が開発した最新の特許製品で、熱効率が高く、凝結力が強く、止血効果が高く、正常な組織に対する損傷が少ないという特長を持ち、世界トップ水準に達している。


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