「西南交通大学が、時速3000キロのスーパーリニアモーターカーを開発した」というニュースが13日、人々の目を引きつけた。西南交通大学はこれを受け、「真空チューブ式超高速リニアモーターカーの関連技術はまだ実験段階にあり、実用化に向けた準備を開始していない。本校は記者会見を随時開き、プロジェクトチームに同技術の進捗状況を報告させる」と表明した。同リニアモーターカーの時速は時速3000キロと、飛行機よりも速い。これは北京と烏魯木斉(ウルムチ)を1時間で結ぶ速度だ。新華網が伝えた。
西南交通大学は、世界初の真空チューブ式超高速リニアモーターカー試作機実験プラットフォームを建設した。実験において、真空チューブ内の大気圧は外の10分の1に設定された。実験に用いられた円軌道の半径が6メートルのみのため、試作機の現在の最高速度は時速50キロとなっている。ネットユーザーが注目している時速3000キロという速度は、科学者の推算によるもので、実験環境で到達しうる最高の理論的数値だ。
列車の時速が400キロ以上に達すると、83%以上のけん引力が空気抵抗によって失われる。科学者は真空環境を作ることで、リニアモーターカーの空気抵抗を減少させようとしている。
中国科学院物理研究所超電導国家重点実験室副研究員の趙林氏は、「超高速リニアモーターカーは、未来の交通輸送の重要な方向となっている。実験段階では、小規模の真空チューブ実験プラットフォームを建設し、リニアモーターカーの実験を実施できる。実用化については、さまざまな要素を加味しなければならない。例えば超高速はレールや車体そのものの材料により厳しい要求を突きつける。長距離真空チューブの建設費と維持費も莫大な規模になる」と指摘した。