2015年03月16日-03月20日
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中国が5Gの開発に着手、速度は10Gbpsに

2015年03月19日

 中国工業・情報化部(省)の懐進鵬副部長はメディアの取材に応じた際に、中国はすでに5G技術の研究開発の計画と準備を開始していると述べた。中国では4Gの超高速ネットワークが普及し始めたばかりだが、人々はこの情報に期待を寄せている。しかし、2Gから5Gへのアップグレードに伴い、ネット接続がスムーズになり電波が安定する以外に、どのような技術的進展があるのだろう?頻繁なアップグレードに消費者がついていけなくなり、資源が浪費されることはないだろうか?人民日報が伝えた。
◆通信速度が速くなるだけ?
 4Gの通信速度(最大100Mbps)と比べると、5Gの理論値は10Gbpsと驚異的なスピードだ。しかし5Gの定義を速度のみに絞るならば、その技術を過小評価することになる。業界内では、5Gの魅力は通信速度だけではなく、低エネルギー消費量・低遅延・低コストや、体感速度の高さなども、重要なポイントになるとの見方がされている。
 北京郵電大学情報経済・競争力研究センターの曾剣秋センター長は、「3Gの10Mbpsから、4Gの100Mbps、そして5Gの10000Mbpsへの発展は、量の変化から質の変化への移行を意味する。これは2車線が20車線、200車線になるようなものだ。例えば現在の通話は音声が中心となっているが、5Gの時代ならばいつでもどこでもテレビ電話が可能で、フェイス・トゥ・フェイスの交流ができるようになる」と説明した。
◆資源の浪費になるのでは?
 5G開発の情報が発表されたが、未だに2Gネットワークを使用している多くの人は、「そんなもの、資源の浪費になるだけ」と感じている。確かに、一部の人はネット接続をそれほど重視しておらず、携帯電話を単なる通話の道具としか見ていない。
曾センター長はこれについて、「各世代の通信技術は従来の技術に対して互換性を持ち、従来の基地局をベースに技術を改良できるので、個別に基地局を設置する必要はない。新旧の技術は設備を共有でき、現在の4Gは2Gとの間に互換性を持つ」と述べ、資源の浪費になることを否定した。
 専門家によると、5Gの開発は、急速に発展するモバイルネットワークと、モノのインターネット事業の需要を満たすためだ。例えばユーザーは過疎地や高速移動中などの過酷な環境下でも、高速のネット接続を利用できるようになる。人が密集し通信量の大きな需要が存在する地域でも、ユーザーは高速のネット接続を楽しめる。

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