2015年03月16日-03月20日
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格力電器が携帯電話を公開、スマートハウスへの布石か

2015年03月20日

 中国エアコン大手の格力電器が、携帯電話市場に進出するという噂が裏付けられた。同社の董明珠董事長(会長)は中山大学博学大講堂で18日、「伝統企業の突破と成長」をテーマとするスピーチを終え、「GREE」というロゴマークの入った携帯電話を取り出した。董氏は、「独占情報を発表する。格力製の携帯電話が製造された。私はすでに使用しているが、とても使いやすい」と述べた。
 格力製の携帯電話が初公開された。董氏が公開したホワイトの携帯電話は大型ディスプレイを搭載し、裏表に「GREE」の目立つロゴマークが入っていた。しかし格力電器は、その生産状況、価格、販売ルートについてはコメントを控えるとした。
 格力電器が携帯電話を製造しているという噂は、昨年の年初から伝わっていた。董氏本人も今年、携帯電話に関する発言をしていた。董氏は1月のダボス会議で、「当社が携帯電話を製造すれば、小米科技を瞬時に滅ぼすことができる」と発言した。董氏は先ほど開かれた全国両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)の会期中に、「格力電器は本当に携帯電話を作るのか」という質問に対して、「当然ながら、完全にその可能性がある。単なる思いつきということは絶対にない」「当社には6つの研究院がある。家電の多くの機能は、携帯電話と密接に関連している。当社が携帯電話を作れば、消費者は3年間交換が不要だ。これは私の消費者に対する責任だ」と回答した。
 業界内では、格力電器が携帯電話を製造するのは、スマートハウス戦略を後押しするためという観点が示されている。董氏は家電業界のスマート化について、「家電業界の産業アップグレードの持続により、消費者の生活を変えるため便利で健康的な製品をもたらすことが必然的な流れとなった。これは未来のスマート化の発展方向だ。当社はすでにマルチブランド戦略を前提とし、スマート化の時代に入っている」と発言していた。

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