有人潜水艇「蛟竜号」に、国産潜水艇の「仲間」が誕生した。中国初の4500メートル級有人潜水艇の球型船体が24日、中国船舶重工集団公司第725研究所で完成した。4500メートル級有人潜水艇のコア設備の国産化が、重要な一歩を踏み出した。科技日報が伝えた。
この球型船体のサイズは蛟竜号と同様の直径2.1メートルで、製造技術も同様のものを採用した。その過程は、スイカを切ってから張り合わせるようなもので、まず厚板を切り、個別にプレス・成形・組立を行い、それから溶接により球型にする。外観を見ると、観察用の窓が蛟竜号の3つから5つに増えている。最も異なる点は、中国が独自に開発したチタン合金材料「Ti80」を使用したことだ。
Ti80は中国が1985年に米国の「Ti622」をベースに開発した深海潜水艇用の近α型チタン合金で、中程度の強度、高い強靭性・耐蝕性を持ち、溶接が容易なことから、海洋の幅広い分野に使用されている。有人球型船体は4500メートル級有人潜水艇、およびそのコア設備の国産化にとって最も重要な部分となる。
中国は、独自の知的財産権を持ち、国産化率が85%以上に達する4500メートル級有人潜水艇を開発し、同じく4500メートル級の遠隔操作潜水艇・自律型潜水艇と共に、水深4500メートル級の総合調査・作業能力を形成するという目標を掲げている。