携帯電話のアプリで出前を取ることは、多くの若者の生活の一コマになっている。検索大手・百度の高級副総裁、技術戦略委員会主席の王勁氏によると、人工知能とビッグデータを融合させたサービス「百度デリバリー」は、「スマートシステム」の原型を形成した。人民日報が伝えた。
◆スマートシステムが「騎士」を手配
百度デリバリーは、「百度の騎士」と呼ばれる数千人のデリバリー担当者を有し、常に配置システムと連結している。利用者が注文をすると、スマートシステムはどの「騎士」を送るかを判断する。多くの注文を受けながら、注文されたすべての料理を各飲食店で回収してから届けるのか、先に2店で回収し届けてから3店目の回収に向かうのかを決める。
王氏は、「スマートシステムは機械学習などの人工知能技術により、自動的に改善を続ける。システムは、騎士が飲食店につくまで何分かかるか、飲食店でどれほど待たされるか、飲食店が料理を作るのに何分かかるかを徐々に予測できるようになる」と述べた。
◆注文が厨房のスクリーンに表示
同サービスの導入によって、飲食店の業務の流れにも変化が生じる。利用者がシステムを通じて注文を出すと、料理の名称が調理師の前に設置されたスクリーンに表示される。料理を作り終えると、ボタンを押し次の料理に移る。この前後の順序が百度デリバリーのシステムに報告され、配達効率を判断するためのデータになる。
これはまだ始まりに過ぎない。王氏は、「将来的には、料理の得意な一般人とシステムをつなげたい。麻婆豆腐が得意な人ならば、麻婆豆腐の注文だけを受ける。料理の得意な人は小さなグルメキッチンを開き、一つの料理に専念することができる」と語った。