2015年07月01日-07月03日
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中国人科学者、リンゴの酸味を制御する遺伝子を発見

2015年07月03日

 中国科学院への取材によると、武漢植物園果樹分子育種学科の博士課程在学中の馬百全氏は、韓月彭研究員の指導を受け、候補遺伝子の関連分析によって果実の酸味を制御する候補遺伝子「Ma1」を発見した。これは果実の酸味の遺伝的改良に、理論の基礎とツールをもたらした。人民網が伝えた。
 酸味は果実の風味と品質を決める中心的要素だ。Ma1遺伝子は輸送タンパク質を持ち、遺伝子コードの末端に一塩基多型(SNP)があり、果実の酸味と密接に関連している。SNPが位置する塩基がGの場合、対応するコード化タンパク質は液胞膜に位置し、リンゴの酸を液胞に移し、果実の有機酸の蓄積を促す。SNPが位置する塩基がAの場合、終始コドンを切り上げる(84のアミノ酸が失われる。この突然変異の遺伝子はma1と呼ばれる)。コード化が不完全なタンパク質が細胞質膜に位置し、リンゴの酸を液胞に送れず、有機酸の蓄積を損ねる。
 遺伝子が「ma1ma1」の品種の場合、有機酸の含有量が高い。これはMa1遺伝子が、リンゴの酸味を制御する唯一の決定的な要素ではないことを意味する。

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