2016年04月18日-04月22日
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北京モーターショー、最先端のテクノロジーに注目

2016年04月27日

 美人コンパニオンが歌をうたい、ダンスを踊り、会場を盛り上げる――。このようなパフォーマンスはもはや、北京モーターショーでは時代遅れになった。今年のモーターショーでキーワードになったのは、「最先端テクノロジー」だ。自動車開発に取り組むインターネット企業が登場し、伝統的な大手自動車メーカーも自動運転車、スマートネットワークなどの開発に取り組んでいる。目もくらむほど多彩な車の新技術とアプリが登場している。北京日報が伝えた。
◆自動運転車の開発に本腰
 「この車にはハンドルがない」E4展示館の北汽集団の展示ブースで、レッドの新エネ車が多くの来場者を集めていた。これは北汽集団新技術研究院が開発した自動運転車で、来場者は実際に乗車することもできる。
 展示館外の屋外ブースの、7000平方メートルのテストコースには、道路交通のさまざまな線が引かれていた。北汽集団の自動運転車のルーフにはGPSアンテナ、カメラ、レーダーが搭載されており、操縦席と助手席の裏にはディスプレイが取り付けられている。技術者が助手席に座り、リモコンで指示を出すと、車は直ちに動き出した。車は同じ車線内を走り、障害物を回避し、減速し、ブレーキをかけた。
 自動運転で直接会場入りした車もある。長安汽車の展示ブースで展示された自動運転車「睿馳」は、6日間をかけて重慶市から北京市までの2000キロを走行した。これは中国製自動運転車にとって初の長距離路上テストだ。
◆新車にアプリを搭載
 「この車はフロントガラスにエンタメコンテンツを表示できるか?」「スマホで車を遠隔操作できるか?」業界関係者は多くの展示ブースで、技術者に摩訶不思議な質問をしていた。
 人々はこれまで新車が公開されると、0-100km/h加速、燃費、空気抵抗といった性能・指標に注目していた。しかし今年のモーターショーでは、クールな車載アプリがスター車種の見どころになった。
 中国動画配信大手「楽視網信息技術」による初のコンセプトカーの公開に続き、同社の車載システム部門は昨日、スーパー車載端末「超級車機」を発表した。同システムは顔認証、音声認識などスマートな交流方法に対応する。ユーザーはデジタル化されたメーターをカスタ マイズし、マルチメディア、リアルタイムナビ、運転補助などの情報を表示できる。センターコンソール、メーター、エンタメシステムは連動可能。例えば、センターコンソールを使いメーターのモードを直接切り替えることができる。後部座席のエンタメシステムは、ナビの地図を前席に転送して表示できる。助手席と後部座席のエンタメシステムは、リアルタイムで同期化・連動する。同社の展示ブースでは、大型ディスプレイによる体感ゲーム、スマートピアノなどの体験シーンが紹介され、モーターショーに楽しみをもたらした。
流行中のVR(バーチャルリアリティ)技術も、モーターショーに進出した。米電気自動車新興企業「Faraday Future」のスポーツカーに乗り、VRグラスを装着すると、SF映画のような光とトンネルが現れる。スポーツカーはその中を通過する。その際に上下左右を見ると、異なる角度から車内のデザインと構造を確認できる。

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