2017年01月02日-01月06日
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生体認証技術のうち、最も優れているのは?

2017年01月05日

 指紋認証、顔認証、音声認証、静脈認証など、これまでは映画「ミッション・インポッシブル」などのスパイ映画にしか登場しなかった生体認証技術が、今や神秘のヴェールを脱ぎ、人々の日常生活に進出しようとしている。スマホの使用、職場のタイムカード、銀行の口座開設と預金引き出し、学歴・職歴など面接における身分認証が、生体認証技術によって実現されている。人民日報海外版が伝えた。
 広州市の某認証技術企業で働く技術者の艾瑞氏は、「これまでは指紋認証は安全とされ、手が汚れていたり肌が傷ついていたりしなければ、大きな影響はないとされていた。しかしこれは指紋認証のリスクを見落としている。指紋認証は現在最も広く使用されている認証技術で便利だが、複製しやすいことから安全リスクをもたらすことになる。しかし職場の出勤確認など一般的な利用ルートであれば、生体認証技術は低コストで適していると言えるだろう」と指摘した。
 指紋認証と比べ、眼球認証技術には安全性が高く、複製しにくいという特長がある。唯一無二の静脈パターンを読み取ることでその持ち主を特定し、高度な安全性を実現し複製を不可能にする。しかしこの技術は、暗い場所で使用する場合に制限があるほか、認証にかかる時間も長く、指紋認証ほど便利ではない。
 また顔認証と音声認証も最近流行している。昨年3月の独ハノーバーITメッセで、アリババ・グループ(阿里巴巴)の創業者である馬雲氏は、顔スキャン技術を展示した。しかし似た顔を持つ双子を混同する可能性があり、顔を整形した場合も認証しにくくなる。また、音声はソフトの処理で模倣できる。この2つの技術は設備に対する要求が低く、ユーザーがとても気軽に使用できるため、銀行などからの人気が高い。
 業界内で呼び声の高い虹彩(瞳孔と強膜の間にある環状の部分)認証技術の誤認率は100万分の1と低い。指紋認証は0.8%、顔認証は2%。しかし虹彩認証はそのハード設備が市場の平均価格で1万5000元から2万元(1元は約16.92円)とハードルが高く、一般的な指紋認証装置(数百元)をはるかに上回る。

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