中国科学院海洋研究所海藻種質庫科学研究チームは日本の北海道大学と協力し、中国で養殖されている、もしくは野生の昆布の起源を探る研究を行い、中国の昆布が日本の北海道由来であることを初歩的に証明した。北京日報が伝えた。
研究チームは高ポリモルフィズム超小型衛星マーカーを利用し、中国の代表的な昆布(養殖、野生)を、ロシア、韓国、北海道の代表的な野生の昆布と比較した。中国の昆布は対立遺伝子数や接合度などのデータが、日本の昆布を大きく下回っていた。その他の昆布と比べると、中国の昆布は日本のものと遺伝的に最も近く、明らかな創始者効果を示した。
中国の昆布の起源については、「昆布は中国の固有種ではなく、1927年に北海道の函館から中国大連市に渡り、その後、煙台市や青島市などに広がっていった」という見方が一般的だった。この見方には確かな実験生物学的証拠がなかったが、今回の研究成果は中国の昆布の起源に関する研究に科学的根拠をもたらした。