2017年09月11日-09月15日
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中国の小惑星探査計画、日程が明らかに

2017年09月22日

 第3回北京月・深宇宙探査国際フォーラムが20日、北京市で開幕した。中国科学院院士、中国月探査プロジェクト初代首席科学者の欧陽自遠氏は、開幕式前の記者会見で、「小惑星探査により太陽系の形成に関する科学情報を入手できるため、重要な科学的意義を持つ。中国は現在、小惑星探査の初歩的な科学構想を策定中だ」と話した。科技日報が伝えた。
 2016年に発表された「中国の宇宙事業2016」白書によると、中国は今後5年間に渡り、深宇宙探査で小惑星探査計画を実施する。
 欧陽氏は、「小惑星は太陽系の形成時に残された原始的物質だ。太陽系内の小惑星は、次の2つに分かれる。まず火星から外の小惑星帯で、この一帯には大量の小惑星がある。次に人類の最大の脅威となる小惑星で、地球近傍小惑星と呼ばれる。地球から近く、動きもイレギュラーなため、地球に衝突すれば深刻な災難をもたらすこととなる」と説明した。
 欧陽氏は、「実際に、小惑星の衝突回数は非常に多く、その多くが粉々になっている。これらの破片は頻繁に地球に落下する。そのため地球上で、小惑星の多くの破片(隕石)が大量に集められているが、これがどの惑星から落ちてきたものかは不明だ。人々は地球近傍小惑星の方に関心を寄せるが、中国は未来の小惑星計画で、どちらかだけではなく、この2つの小惑星を同時に探査しようとしている。探査では、サンプル収集を実現するため工夫するべきだ」と述べた。

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