2017年10月16日-10月20日
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エボラ出血熱の中国製新ワクチン アフリカでの使用に適切

2017年10月23日

 中国国家食品薬品監督管理総局は19日、「組み替え型エボラウィルス病ワクチン(アデノウィルスベクター)」の新薬登録申請を認可した。新ウィルスは中国が独自に開発し、知的財産権を100%保有する革新的な組み替え型ウィルス製品であり、エボラウィルス病に対する初の組み替え型ワクチンでもある。
 中国が今回認可したワクチンは人体の細胞性免疫と体液性免疫を活性化させ、安全性が保証されると同時に、良好な免疫原性も備える。またこのワクチンはウィルスベクターワクチンの凍結乾燥製剤の技術的制約を突破した。これまで世界には米国とロシアが製造するエボラウィルス病のワクチンしかなかった。こうした海外の液体ワクチンに比べ、中国の凍結乾燥製剤ワクチンはより優れた安定性を備え、特にアフリカのような高温地域での輸送・使用において、より顕著な優位性を備えるといえる。
 この組み替え型エボラウィルス病ワクチンは、中国軍事医学科学院生物工程研究所と康希諾生物股フン有限公司(フンはにんべんに分)が共同開発した。
 エボラウィルスは1976年に初めて確認された。14年に西アフリカ地域で有史以来の最も深刻な感染が起こり、少なくとも1万1300人が死亡し、世界保健機関(WHO)は「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。同年8月10日には、中国が派遣する西アフリカエボラウィルス病対策専門家チームが現地に向けて出発した。統計によると、エボラ出血熱が爆発的に広がってから、中国は中華人民共和国成立以来の最も大規模な衛生対外支援行動を展開し、感染エリアの3ヶ国に1200人を超える医療者と公衆衛生の専門家を派遣し、アフリカを支援してウィルスと戦い、「勝利を収め、感染をゼロにする」目標を達成した。

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