2017年12月01日-12月01日
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世界インターネット大会のホットワード、私たちの生活に与える影響とは?

2017年12月07日

 脳が考えることを予測したり、ワーム型ロボットが手術の手助けをする。またはスマートキッチンが朝食を用意したり、自動運転車で出勤する。閉幕したばかりの第4回「世界インターネット大会・烏鎮サミット」で、インターネット業界の成功者たちが何度も口にした人工知能や5G時代、モノのインターネット(IoT)、ネットセキュリティなどは人々の生活をどのような影響を与えることになるのだろうか。

▽人工知能:人類を史上空前のスマート社会へ
 今回の大会では、人工知能が議論の焦点となった。インターネット業界の成功者たちは将来、人類は人工知能があふれた社会で暮らすことに次第に慣れていくことになると予測している。
 テンセントの取締役会会長兼CEOを務める馬化騰氏は、「人工知能が活用できる分野はたくさんある。具体的なシーンにおいて、どのように実用化させるのかが鍵だ」と述べた。現在、医療分野における人工知能の活用が想像以上の発展をみせており、特に医療画像診断の分野においては、人工知能による腫瘍の早期発見の精度がすでに一般の医者を上回るレベルになっているという。
 Facebookのグローバル副総裁である石峰氏は人間と機械の意志疎通が実現できると考えている。例えば、脳の考えることを予測することができれば、寝たきり患者の脳の情報をマシンに伝送し、脳の情報と指令を通じて、マシンが人間よりも5倍速いスピードでスマートフォンに文字入力を行うといった具合だ。

▽IoT:世界の万物をコネクト
 IoTとは何だろうか、という疑問に対し、ある人は、「センサーがついた薬を飲みこむことで、ワーム型ロボットが体の内側から医者の手術を支援する」という例を挙げている。このようなIoTがますます人々の生活に行きわたっていくことになるだろう。
 レノボの取締役兼CEOを務める楊元慶氏は、「現在このスマートインターネット時代において、ますます多くの設備が計算やストレージ、インターネットといった機能を備えることでよりスマート化している。各種センサーの情報をもとに、これらのスマート端末は周囲の環境を感知し続け、クラウドに膨大な量のデータを形成している」とした。
 ビジネスシーンにおける応用については、ユーザーの使用習慣を自動的に学習するスマートエンジン、24種類の言語をサポートするサービスロボット、複合現実(MR)のスマートメガネなどが登場することになるとみられている。また、日常生活における応用においては、心電図を内蔵したスマートウェアや、スマートテレビ、スマートオーディオなどが登場することになるだろう

▽5G時代:今まさに実現への歩み進める
 朝目覚めると、スマートキッチンがすでに朝食を準備し終え、出かけるときには自動運転車で移動する、というのは人々が期待している5G時代の一つの側面に過ぎない。そしてそんな5G時代は今まさに実現への歩みを進めている。
 先ごろ開催された中国国際ハイテク成果交易会で、中国の三大通信キャリアは、「2018年には5G実用化の第一歩を踏み出し、2020年には5Gの大規模なビジネス運用の実現を目指す」ことを明らかにした。
 米国のクアルコムの中国区取締役である孟樸氏は5G時代における情報の伝達はスマートで、インターネットを通じて行われ、スマート技術とセンサーを備え、人と人、人とモノ、モノとモノ、各環境との情報の相互交換を可能にする。これはさらに多くのユーザーに革新的な応用をもたらすことになるだろうとしている。
 中国の5G時代について、中欧デジタル協会(ChinaEU)の主席であるルイージ・ガンバデラ(Luigi Gambardella)氏は非常に楽観的な見方をしており、「ZTE(中興)やファーウェイ(華為)をはじめとする中国の企業は、現在、欧州の各家庭に光ファイバーネットワークを構築することを支援している。今後、これらの家庭からの5Gを含む中国の通信キャリアのサービスに対する人気がさらに高まることになるだろう」とした。

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