2017年12月04日-12月08日
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北京冬季五輪のハイテクに迫る

2017年12月14日

 顔認証で駅に入り、スケジュール管理をして、車内でもWi-Fiがカバーされるといったように、2022年の北京冬季五輪で使用されることになる北京と張家口を結ぶ京張高速鉄道は、北京、延慶、張家口という冬季五輪の三大会場を繋ぐ役割を果たすだけでなく、各種スマートサービスを集結させた「五輪専用特別列車」に今後も変化を遂げていく予定だ。専門家によると、輸送のための交通ツールや会場の建設、試合を行う上での保障や科学的トレーニングなどにおいても、科学技術の革新が重要なサポートとけん引の役割を果たしているという。

▽「五輪専用特別列車」ならいつでもインターネット接続OK
 北京冬季五輪という特別なニーズに対し、京張高速鉄道は様々なオーダーメイドサービスを備えている。例えば、車内には特別にドーピング検査エリア、氷上競技器材保管エリア、身体障害者向けの座席エリアなどが設置されている。さらにマスコミ向けの専用コンパートメントでは、試合をリアルタイムで観戦できるだけでなく、記者たちは車内をカバーしているWi-Fiで試合に関する記事を随時配信することも可能となっている。
 また、中国が自主開発した無人自動運転バスも2022年の冬季五輪に登場する見込みだ。スマートフォンのアプリを通してコマンドを送るだけで、スマートバスが乗客のニーズを感知し、バス停に近づくと停車して乗客の乗車を待つ。さらに従来の車両とは異なり、全く新しいデザインのこのスマートバスはハンドルだけでなく、ブレーキもアクセルもない。

▽臨場感味わえるVR技術
 観戦する人々に様々な体験を提供するため、北京冬季五輪では会場にいなくても臨場感を楽しめる「スマート観戦」モデルをスタートさせる計画だという。業界専門家は、中国のスポーツ産業の発展や科学技術革新の進歩に伴い、人工知能や仮想現実(VR)、5G通信、360度放映、ドローンといった先進技術が今回のオリンピックで大いに活躍するだろうとの見方を示している。
 専門家によると、日常的なトレーニングや試合本番に関わらず、運動設備が日に日にハイテク化への歩みを進めていることは明らかであり、先進的な運動設備がトレーニングの合理性と選手の本番での成績を向上させるために役立つとの見方を示している。なかでもセンサー内蔵の高機能スポーツウェアが研究開発の焦点となっている。開発者は、「センサーが筋肉内部の活動を感知・フォローし、アプリを通じて筋肉の各部位の運動状態を示すことで、選手はターゲットを絞ったトレーニングを進めることができるようになる」と話した。

▽会場で安心な飲料水を
 今や科学技術というサポートがなければ、現代のオリンピックは成り立たなくなっている。安全、信頼、低コストは科学技術が支えるオリンピックにとって必要不可欠。気象科学や計測システム、新材料、水資源の再利用はいずれも重要な科学技術の課題として取り組んでいかなければならない。
 会場の飲料水の安全を確保するために、河北省張家口市は北京理工大学が研究開発した飲料水処理技術を導入し、生活用水の浄化作業を進め、その水質を飲料水の国際基準にまで到達させるとしている。そうすることで、オリンピックの際は会場の至る所で安全な飲料水を飲むことができるようにする計画だ。
 北京冬季五輪の準備が進むにつれて、科学技術の革新成果が人々の生活へと浸透していくとみられ、冬季五輪を機に採用される先進的な浄水技術は国民に恩恵をもたらすことになる。現在、張家口市懐来県では他県に先立ち直接飲料水として使用できる水道水が各世帯まで届くようになっており、その1日あたりの給水量は3万トン、約20万人の人々がこの水の恵みを受けていることになる。

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