武漢協和病院は、世界初のMR(複合現実)技術による3地遠隔手術立会いに成功したと発表した。今回の「武漢・新疆・米国」遠隔立会いは、新たなMR技術による遠隔立会いシステムを使い、3つの場所で同時に手術前の議論、医師と患者のコミュニケーション、手術現場での指導を無事完了させ、まるでSF映画のような光景となった。人民網が伝えた。
新疆ウイグル自治区の女性患者(59)が8日、現地の病院で骨折手術を受けた。同日午前10時、武漢市から3700キロ離れた新疆博州病院の医師が準備を整え、手術を開始した。手術室の天井から吊り下げられた高画質撮影装置により、手術状況をリアルタイムで撮影し、遠く離れた専門家の元まで伝送。執刀医が専用の眼鏡型デバイスを装着すると、さながら透視能力を手にしたようになった。手術箇所の現在の様子、手術前の検査に基づき作成した負傷部分の3D画像が、眼前に正確に表示された。この映像は武漢市や米国の専門家が見つめるパソコンの画面にも表示された。
どこからインプラントを打ちこみ、どの方向にどれほど深く打ち込むかなど、ペンで指した通りに手術が進んでいく。MR技術により、専門家の指導意見がリアルタイムで、新疆博州病院の執刀医の視界内に表示される。専門家の指導意見をリアルタイムで手術現場に導入することで、遠距離における手術立会いが現実化した。
武漢協和病院骨科病院の葉哲偉氏は、「この一般的な手術に新疆・武漢・米国の医師が参加したのは、VR技術による遠隔手術立会いの実現性を検証するためだ。ネットワークはスムーズで、設備のサポートもあり、大型病院の専門家が世界の患者を遠隔手術できることが証明された」と説明した。