北京大学の留学生代表団が10日、初の国家級ビッグデータ総合実験エリアの貴州省を訪れた。貴州省のビッグデータの発展ペースに驚嘆した留学生らは、ビッグデータの自分たちの生活への影響について語った。中国新聞網が伝えた。
ロシア人の留学生は貴州省を訪れる前、携帯電話で、「BBCの記者が中国の『天網システム』に挑戦、逃走7分後に発見される」という動画を目にし、中国がAIとビッグデータにより警備の予測を行っていたことに驚いたという。
彼女は、「北京の駅や空港、街の至る所に監視カメラが設置されており、ターゲットを絞った犯罪撲滅を進めている。外出しても安心感がある」と話した。
中国の「天網プロジェクト」はGIS(地理情報システム)と画像の収集・伝送などの技術を用い、固定的なエリアをリアルタイムで監視し、情報を記録する動画監視システムだ。中国はすでに世界最大の動画監視ネットワークを構築しており、カメラ台数は2000万台を超える。これは中国の人々を保護する「目」になっている。
米国人留学生のAliza Warwickさんは、「中国の食品用パッケージや果物の包装袋にはQRコードが貼られており、食に関して安心できる」と語った。
また、「中国に来てから多くの食品や果物の包装袋にQRコードが貼られていることに気づいた。携帯電話でスキャンすると、生産や検査などを遡って調べることができる。食品の詳細な情報を簡単に調べられ、食品安全問題を理解することもできる」と取材に答えた。
インド人留学生のRavish Bhatiaさんは、インターネットと情報産業の急成長に伴い、ビッグデータ応用市場が拡大を続けており、中国のデータ発展の将来性は高いと考えている。
そして、「インドのシッキム州は貴州省のように山が多く、人口が密集していない。そのため現地政府はデータを収集し、ビッグデータを運用することで、政府の行政、教育・医療などの国民生活の問題を改善しようとしている」と取材に答えた。
また、「中国に留学に来たばかりのため、ビッグデータが暮らしにもたらす影響についてはまだ具体的に実感していない。今後の留学生活で、中国のビッグデータの魅力を全面的かつ直接的に感じることができればと思う」とした。
中国のビッグデータ産業は現在、高度成長を続けている。権威ある研究データによると、2014年の中国ビッグデータ産業規模は約1038億元(1元は約17.15円)で、2016年は2453億元に達した。ビッグデータの応用範囲の拡大により、ビッグデータが形成する価値が急増している。