中国科学院国家宇宙科学センターとルクセンブルク大公国経済省はこのほど、北京市で協力覚書に調印した。双方はルクセンブルクで深宇宙探査研究実験室を設立し、太陽系の資源探査と利用をめぐり、深宇宙探査任務の共同設計や新技術の研究などを展開することで合意した。覚書はさらに実験室の設立、運営、協力、知的財産権などの内容を規定しており、双方が実質的な協力を引き続き展開し、実験室を宇宙資源探査と利用の域外先進科学研究機関とするための基礎を築いた。人民日報が伝えた。
宇宙資源の開発と利用は、太陽系の起源を研究し、地球外生命体を探索し、人類の生存空間を広げ、新しい資源を確保し、宇宙探査の商業化を奨励する重要新興分野となる。ルクセンブルクは2016年2月に正式に「宇宙資源計画」を発表し、世界で初めて宇宙資源の獲得を政府計画とする国になった。中国科学院国家宇宙科学センターは中国の宇宙科学・探査分野の中心的な研究機関であり、宇宙科学先導特別プロジェクトを中心になって実施し、豊富な任務設計経験を蓄積している。今回は深宇宙探査研究実験室の共同設立で、協力の共通認識を形成した。双方の宇宙科学分野の重要資源の強みを十分に発揮した上で、同実験室を深宇宙探査と宇宙資源利用を分析・設計し、中核重要技術を研究する、欧州さらには世界の研究の中心となることを目指していく。