中国科学技術協会と人民日報社が主催し、人民網が運営する「典賛・科学普及中国2017」活動が29日、北京で行われた。会場では2017年の10大科学伝播人物と10大インターネット科学普及作品、10大科学伝播ニュース、10大「科学のデマ」ランキング、10大科学普及セルフメディアが発表された。
10大科学伝播ニュースは次の通り。
◆全国各地の2017年の科学普及日、オンラインでも科学の魅力を実感
2017年全国科学普及日イベントは主に、全国科学普及日北京メイン会場イベントと、全国科学普及日の関連共同イベントの2つに分かれた。うち北京メイン活動は16ジャンル・470種以上のイベントとなった。全国各地ではオンラインで924件、オフラインで1万230件の合計1万1154件の重点イベントが展開された。
◆衛星2基同時打ち上げ成功、北斗がグローバルネットワーク構築の新時代に
中国は2017年11月5日午後7時45分、西昌衛星発射センターで「長征3号乙」ロケットを使い、北斗3号グローバルネットワーク衛星2基を同時に打ち上げた。
◆中国の高速鉄道の新メンバー、「復興号」が登場
中国の高速鉄道ファミリーは2017年6月25日に、完全に独自の知的財産権を持つ中国標準の新型高速鉄道「復興号」をその一員として迎え入れた。「和諧号」より耐用期間が10年延びており、車体の断面が増加し、乗車空間が拡大された上、試験で時速350キロを記録した。列車運行時の空気抵抗は7.5%以上も軽減されており、1人平均100キロあたりエネルギー消費量は17%削減された。さらに車内の騒音は1−3デシベル低下となっている。
◆第19回党大会、科学技術革新のキーワードを分析
中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の会期中、科普出版社は中央重点ニュースメディアと協力し、中国科学技術協会がまとめた書籍「習近平の科学革新論述のキーワード分析」を底本とし、「錬磨と奮進の5年――科学技術革新キーワード分析」と題した図解を発表した。現在のニューメディアで流行しているデータを使った報道方法を採用し、第18回党大会以降の中国経済の建設における先端科学技術の成果を紹介した。
◆天舟1号と天宮2号が初の自動ドッキング
無人補給船「天舟1号」が2017年4月22日12時23分、宇宙実験室「天宮2号」と無事、初の自動ドッキングを果たした。中国が自主開発する補給船と宇宙実験室による初のドッキングでもあった。
◆テレビ番組「中国青少年科学総動員」が人気に
「中国青少年科学総動員」は、中国科学技術協会と中国中央テレビ(CCTV)が、多くの青少年と一般人向けに制作した新しい大型科学知識教育番組。番組は科学知識の質問と回答、実践や科学演説などの形式を採用。宇宙やエネルギー、動植物、海洋、人工知能などの内容を取り上げている。
◆気象衛星「風雲」が世界をリード
気象衛星「風雲3号D」は2017年12月8日、初の可視光画像を地上に伝送した。同衛星の打ち上げ成功により、中国は軌道上を飛行中の気象衛星数が世界最多で、種類が最も豊富な国になった。
微信(WeChat)は2017年9月25日午後5時から28日午後5時までに、アプリを起動する際の画像を中国の衛星が撮影した画像に切り替えた。ユーザーは微信を起動するたびにこの風雲4号が宇宙から撮影した最新の地球画像を楽しむことができた。これにより衛星の科学技術の先端に関する話題が注目された。
◆量子衛星の科学実験に重大な進展
量子衛星「墨子号」は、「1000キロ級」の衛星・地球間双方向量子もつれ分配に初めて成功し、世界で長年維持されていた「100キロ級」の記録を打ち破った。ネイチャー誌は記事の中で、「これは中国の量子通信分野の台頭を意味する。10年前に目立たなかった国は現在、欧州と北米をリードする国に発展した」と報じた。
◆国産大型機「C919」の初飛行が成功
中国初の完全に独自の知的財産権を持つ幹線航空用国産大型旅客機「C919」が、初飛行に成功した。C919の着陸により、国産大型機がボーイングやエアバスと「鼎立する」時代が正式に始まった。
◆AlphaGo ZeroがAlphaGoに勝利、人工知能が再び話題に
AlphaGoがイ・セドル氏に勝利したことは、囲碁業界全体を震撼させた。これにより人工知能が人々に注目されるようになった。AlphaGo Zeroは2017年にディープラーニング技術とモンテカルロ木探索を使い、3日間に渡りAlphaGoに100対0で勝ちた。これにより、人工知能が再びホットな話題になった。