今まさにライチのシーズンが到来している。ライチと言えば、中国の有名な詩人の蘇東坡が「日啖茘枝三百顆 不辞長作嶺南人」と詠み、たくさんライチを食べれるのなら、このままここで暮らすのも悪くないというほど好んで食べていたようだ。しかし最近、広東省広州市の7歳の子供が空腹の状態で、大量のライチを食べたところ気を失ってしまい、「ライチ病」と診断された。幸い応急処置が間に合い、最終的に危険は脱したという。科技日報が伝えた。
「ライチ病」とはどのような病気だろうか。航空総病院栄養科の栄養士である張田氏によると、いわゆる「ライチ病」とは毎年6−7月のライチが市場に出回る季節に、大量のライチを食べたことで、めまい、動悸、血色不良、全身の倦怠感、口の渇き、空腹感といった症状が出ることを指す。深刻な場合は全身が痙攣し、脈が弱まり、脈拍数が上がり、血圧が低下し、心拍が乱れ、気絶する。
分かりやすく言うと、「ライチ病」とは低血糖症状のことだ。
とはいえ、ライチ病の予防は実に簡単で、適量を食べればよいというだけ。
まずは熟したライチを食べること。次に食べる量をコントロールし、一度に食べ過ぎないようにすること。中国人食事ガイドによると、毎日の果物摂取量は200−350グラムの範囲内となっている。そのため成人は毎回ライチを300グラム以上摂取してはならず、約10個ほど以下にするべきだ。子供の場合、基本的にその半分ということになる。
最も重要なのは、空腹時にライチを食べないこと。ライチは糖分が高いため、ちょっと多めに何個か食べれば、ご飯代わりになると言う人もいるが、これは大間違いだ。できれば食後30分経過してから食べるか、ライチを食べる前に炭水化物の豊富なパンやお菓子などを食べた方が良い。