広東・香港・澳門(マカオ)三地が共同で建設しているスーパー級の海上橋プロジェクト「港珠澳大橋」にこのほど、4Gネットワークが開通した。新華社が報じた。
ネットワーク構築工事の請負から完成まで、3年2ヶ月の月日を費やし、中国鉄塔公司が担当した港珠澳大橋主体工事モバイル通信インフラがこのほど竣工した。
中国鉄塔公司珠海市支社の馮程・副総経理は、「通信プロジェクトはすでに、中国電信・中国移動・中国聯通の通信キャリア3社によるネットワーク検収テストが終了している。情報の『大橋』と港珠澳大橋の建設は、同じペースでの計画・設計・建設が実現した」と述べた。
テストの結果、港珠澳大橋の深さ約50メートルの海底トンネル内で、携帯端末の4Gネットワーク信号は完全に受信されていることが確認された。
中国鉄塔公司珠海市支社の楊凱プロジェクトマネージャーは、「香港とマカオで使用できる電話カードを持っている住民は、大陸部キャリアのローミングサービスに申し込めば、港珠澳大橋上で4Gネットワーク通信を使うことができる」と説明した。
景観を損ねないために、通信施設全体では、それぞれのベースステーションを建設することはせず、「シェア」方式で、大橋の構台や電柱などの公共塔および機械室、電力供給システム、搬送パイプなど、現有の施設塔を利用して通信タワーを建設、大橋の資源を100%シェアしている。
特殊な気候条件などの原因のため、港珠澳大橋のネットワーク通信施設のうち、外部に露出している設備は全て、17級レベルの強風に対する抵抗性を備えている必要があり、あらゆる金属部品は、亜鉛メッキ処理が施されたほか、塩水噴霧による腐食を防ぐために艦船用塗料(漆)による塗装が施された。
港珠澳大橋は全長55キロメートル、橋、島、トンネルが一体となった主体プロジェクトおよび香港・マカオ・珠海三地を結ぶラインで構成されている。主体工事は2017年12月31日にほぼ完成し、大橋が予定通り開通する条件は整っている。